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人生100年時代の「目標設定法」時代の変化からヒントを与えてくれる推薦書5冊
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12月に突入し、今年も残すところ1カ月を切りました。2018年を目前に控え、来年に向け新たな「目標」を考え始めている人もいるでしょう。

目標設定の方法は人それぞれ。しかし最近は「一年単位」といった短期でなく、「時代の大きな変化」を考慮した目標を設定することが重要になってきています。

なぜなら、人の寿命、欲求の質、収入を得る方法など「目標設定の前提」となるものが、テクノロジーの高度化や人びとの価値観の多様化などで変化しつつあるからです。

今回は、そんな新しい時代を見据えた「目標設定」をテーマに、

  • どのような時代の変化が起こっているのか
  • その中で自分の目標をどのように考え・設定していけばよいのか

そのヒントを示してくれる、読者推薦の名著5冊を紹介します。

『ギグ・エコノミー 人生100年時代を幸せに暮らす最強の働き方』

『ギグ・エコノミー 人生100年時代を幸せに暮らす最強の働き方』 ダイアン・マルケイ 著、門脇弘典 訳(日経BP社)
『ギグ・エコノミー 人生100年時代を幸せに暮らす最強の働き方』 ダイアン・マルケイ 著、門脇弘典 訳(日経BP社)

英語圏では2015年ごろからメディアに登場するようになった「ギグ・エコノミー」という言葉。

「ギグ(Gig)」とはもともと音楽業界で使われている言葉で、単発のジャムセッションを意味します。ギグ・エコノミーは、主にインターネットを介した「短期的な仕事から成り立つ経済」のこと。UberのドライバーやAirbnbのホストなどがその好例と言えるでしょう。

本書はギグ・エコノミーが台頭する時代において、人生を充実させるために個人はどのような戦略を立て・実践していけばよいのか具体的に「10の成功法則」を示し解説しています。

その10法則とは、

  1. 自らの成功を定義する
  2. 働く場を分散させる
  3. 生活保障を設計する
  4. ネットワーキングをせずに人脈を作る
  5. リスクを軽減して不安に立ち向かう
  6. 仕事(ギグ)の合間に休みを取る
  7. 時間への意識を高める
  8. 柔軟性のある家計を組み立てる
  9. 所有からアクセスへ切り替える
  10. 老後の資金を貯める

「目標設定」という観点では、1の「自らの成功を定義する」という項目が特に重要になるでしょう。ギグ・エコノミーという新しい経済システムを前提にした目標設定が必要となるからです。

この項目では、伝統的な価値観に固執せず自分なりの成功を思い描くことが重要であると説き、その基本的な考え方を提示しています。

著者であるダイアン・マルケイさん自身も、米国起業家支援団体カウフマン財団シニアフェローだけでなく、バブソン大学の非常勤講師も務める、ギグ・エコノミー実践者です。

本書は主にフリーランスや自営業に当てはまる内容となりますが、企業に勤めながらも新しい時代に適応した働き方を考えている人にもヒントを与えてくれる1冊となるはずです。

『モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書』

『モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書』 尾原和啓 著(幻冬舎)
『モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書』 尾原和啓 著(幻冬舎)
人は「偏愛」を大切にすべきだと主張しています。目標を考える際にも、自分の偏愛は大切な軸になると思います(20代・男性・ベンチャー経営)

本書は、ミレニアル・Z世代など新しい価値観を持った世代や人工知能(AI)が台頭する新しい時代において、どのように目標を設定し、モチベーションを高めていけばよいのかを示す指南書と言えるでしょう。

本書では、生まれたときから何もかもがそろっていて「ないもの」がなく、そのためモノやステータスを目標に頑張ることができない世代を「乾けない世代」と呼んでいます。そしてこの「乾けない世代」と団塊の世代以上では、モチベーションの源泉が異なると言います。

団塊の世代以上は「達成」や「快楽」を強く欲し、それが仕事のモチベーションになっていました。一方で、「乾けない世代」が求めるものは「意味合い」「良好な人間関係」「没頭」なのだそうです。

著者は、こうした価値観を持つ「乾けない世代」の存在が新しい時代において非常に重要になってくると言います。

単純定型業務は人工知能に置き換えられ、消費者の欲求は多様化しています。そんな時代において、最も求められる能力の1つが「インサイト」を見つけ出す能力。これは消費者の潜在的欲求を見つけ出す能力とも言えるでしょう。

この「インサイト」を得る方法の1つが自分の好きなことに没頭し「偏愛」を育てること。これは人工知能が代替できない「嗜好性」を育むことにもつながります。そして偏愛・嗜好性は次の産業を生み出す原動力になると言います。

「乾けない世代」はこの偏愛を突き詰めることが得意。だからこそ、この世代が次の時代を担う重要な存在といえるのです。

目標設定という観点では、本書は自分の「好き」をどのように突き詰めていけばよいのか、その具体的な方法を著者のストーリーを交え示してくれます。

『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略』

『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略』 リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット 著、池村千秋 訳(東洋経済新報社)
『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略』 リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット 著、池村千秋 訳(東洋経済新報社)
自分だけで目標設定しようとするとどうしても短期的な視点になってしまいますが、人生100年、80年働く時代においてはもっと長期的な視点が必要だと思います(30代・女性・IT業界)/よりイキイキと生きることについて考えるきっかけになると思います(30代・女性・人材業界)

人材論・組織論の世界的権威で、ロンドン・ビジネススクール教授を務めるリンダ・グラットンさんと同校経済学教授アンドリュー・スコットさん共著の話題作。

100歳以上まで生きる長寿社会の到来で、個人はどのような人生戦略を立て生きていくべきなのか。不安や憂うつから解き放たれ、自由になる方法を説いています。

20世紀、人生のステージは、教育、仕事、引退の3つのステージで構成され、多くの人びとはこの3つのステージを前提に人生設計をしてきました。しかし、長寿社会においてはこの3ステージで人生を選ぶ人は減り、より多くのステージからなる人生を選ぶ人が増えてくるそうです。

旅や新しい経験を通じて社会の見聞を広める「エクスプローラー」ステージ、キャリアを外れ自ら職を生み出す「インデペンデント・プロデューサー」ステージ、複数の仕事・活動に関わる「ポートフォリオ・ワーカー」ステージなど新しい人生ステージが登場するといいます。

人生ステージが多様化するとともに、不動産や銀行預金などの「有形資産」だけでなく、仕事のためのスキル・知識や人間関係など「無形資産」の重要性も今以上に高まってくるようです。

本書は、人生ステージの多様化や無形資産の重要性を説き、長寿社会のなかでも危機を回避しながら、人生をより充実させるためのヒントを与えてくれます。長期の目標を考える上では必読の1冊となるでしょう。

『自分を立てなおす対話』

複雑な問題を抱えたままでは新しい目標を設定することは非常に難しいかもしれません。目標設定の大前提となるクリアな状態を生み出すために、本書で問題を「ほぐす」力を養ってみるのもよいのではないでしょうか。

企業という組織の中で働いていると、理不尽な問題に直面することはよくあることかもしれません。本書は主に組織内で複雑かつ理不尽な問題に直面したときに、どのように考えるのが好ましいのか、コーチングの観点から最良の方法を教えてくれます。

著者の加藤雅則さんは、コーチングがまだ世に広く知られる前から普及活動を行ってきたパイオニアでもあります。

組織内の問題は、多くの要素が絡み合いときに非常に複雑になることがあります。そのような問題を追求しすぎると思考停止状態になってしまったり、自己否定に陥ったりしてしまいます。本書は、そのような問題に直面した場合、無理に解決を目指すのではなく、問題を「ほぐす」こと、そしてそのための対話が重要であると説きます。

管理職に任命されたものの、男性部下の反発、女性同僚の嫉妬で孤立してしまった女性。部下がうつになり休職してしまい、罪悪感にさいなまれる管理職など、実際企業で実施したワークショップ事例を盛り込み、対話の重要性が説明されています。

問題をほぐすための対話で大切になるが「YES AND」の姿勢であるといいます。つまり、議論の場において、当事者の言葉を受け入れ、さらにそこから心の奥底にあるものに耳を傾けるということです。こうすることで、複雑な問題がほぐれ、当事者が自分を立てなおすきかっけを見つけだすことができるのです。

『あした死ぬかもよ?』

「明日死ぬかも」って考えたら、後悔なく生きられますよね(30代・男性・IT業界)

目標設定において、自分の「死」から逆算して何を達成したいのか、何がやりたいのか、を考える人は少ないかもしれません。

本書は27の質問を通じて読者に「死」を強烈に意識させ、本当にやりたいことを全力で取り組むことを後押ししてくる啓発本の名著です。著者は心理カウンセラー・著述家であるひすいこたろうさん。

「人生最後の日、何に泣きたいほど後悔するだろう?」「今抱えている悩みは、たとえ人生最後の日であっても、深刻ですか?」「もし今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていたことをする?」など、普段問われない質問を投げかけられると、一度の人生を後悔しないように生きたいと思えるようになるかもしれません。

自分の墓碑銘や死亡記事を書いてみるというワークも紹介されています。「死」を意識することで人生レベルの目標がより明確になるのではないでしょうか。

その他の推薦書籍

これからの時代の目標設定に必要な観点を紹介してくれる5冊を紹介してきました。気になったものから、ぜひお手に取ってみてください。

【 本記事の読者にはこちらもお薦めです 】
40人のビジネスパーソンが絶賛した「1年の振り返り方」完全マニュアル
8800いいね超と大反響!目標設定に活用したいノウハウをご紹介します。

[文] 細谷元

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