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INTERVIEW
“大人ベンチャー” スペースマーケットに学ぶ失敗しないテーマ選びと計画の立て方
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BOOK MARK

自分の伸びしろを信じて、なにか新しいことに挑戦してみたい。しかし、昇進や家庭のことを考えると失敗は許されない。そのようなプレッシャーを障壁と感じているひともいるかもしれません。

もう40歳で、結婚して子どもも3人いる。どう考えても失敗できないですよね。

同じようにプレッシャーを抱えながらも、挑戦を決意し行動に移したビジネスパーソンがいます。空きスペースのオンラインマーケットプレイスを運営するベンチャー企業「スペースマーケット」の重松大輔さんです。

スペースマーケットは施設や家屋などのスペースを、利用者のいない空き時間に貸したり、借りたりすることができるWebサービス。ウリは、おおよそ借りられそうもないスペースを多く扱っていることです。

例えば、お寺、野球場、無人島など。結婚式の二次会や、意外に企業の社員総会にも利用されているそうです。扱うスペースの数は開始当初こそ100程度でしたが、現在は4500以上にまで拡大しています。

重松さんは、若手ビジネスパーソンに比べれば失敗は許されない自らを「大人ベンチャー」と呼んでいます。ビジネス経験豊富な大人ベンチャーならではの、他のベンチャーとの違いは、

  1. 失敗しにくい挑戦するテーマ選び方
  2. 計画を立てる前のキーパーソン集め
  3. 成功確率の高い計画の立て方

にあるようです。重松さんに詳しくお話を伺いました。

株式会社スペースマーケット CEO 重松大輔さん

PROFILE

株式会社スペースマーケット CEO 重松大輔さん
重松大輔さん
株式会社スペースマーケット CEO
1976年千葉県生まれ。2000年、NTT東日本に入社。主に法人営業企画、プロモーションを担当。 2006年、当時10数名の株式会社フォトクリエイトに参画。ゼロから立ち上げたウェディング事業は現在、全国で年間約3万組の結婚披露宴で導入されるサービスまでに育つ。2013年7月、東証マザーズ上場を経験。2014年1月、株式会社スペースマーケットを創業。

失敗しにくい挑戦するテーマの選び方

挑戦するテーマは100以上検討しました。

重松さんにとって、スペースマーケットの事業アイデアは100以上あったうちの一つ。高い確率で成功するであろうテーマとして選ばれました。その背景には、2つの決め手がありました。

1つめは、自分だけがもつ強みを活かせること。重松さんは自身の強みを、レガシーな分野のビジネスを理解しながら、リスクテイクできるベンチャーであることと考えています。それがスペースマーケットに活かされる根拠は、

サイバーエージェントの藤田さんも過去に語っていた通り、いわゆる「シェアリングエコノミー」と呼ばれるこの領域は、法規制やリアルビジネスを理解している必要があります。若手にとっては参入障壁が高いのです。
かといって、大企業が参入するには既存事業とのコンフリクトもある。だからこそ、ビジネス経験を積んだ大人ベンチャーが取り組む価値がある。企業のロジックが分かっているので、大企業や自治体とのアライアンスも進めやすいのです。

2つめの決め手は、事業開始前の「実験」で手応えをつかんでいたこと。前職でウェディング事業に携わっていた頃、平日にガラガラの結婚式場を訪れては、「場所を探している人に貸し出してみては?」と提案。そうして潜在的なニーズを確認していました。

自分の強みが最も発揮される、かつ自分よりもリスクを取りやすい存在が入ってきにくい、領域を選び、挑戦を始めるまえにニーズを確かめる。これが失敗しにくいテーマ選びのポイントだそうです。

「スペースマーケット」のWebサイト
「スペースマーケット」のWebサイト

計画を立てる前のキーパーソン集めが重要

テーマが決まったら、事業計画を立てる必要があります。成功する確率を高めるためには、まず何から取り組めばよいでしょうか。

計画を立てる前に、「人」ありきです。

重松さんが事業計画を立てるよりも前に着手したのは、「キーパーソンの採用」でした。理由は、事業の立ち上げ期に参画したひとたちが作るカルチャーが、その後、精度の高い計画を立てられるかを左右するからです。

重松さんは、新しい事業には事業アイデアを生み出すことができる「ハスラー」、それを形にする「ハッカー(エンジニア)」、そして、「ヒップスター(デザイナー)」が欠かせないと考えました。

その上で、過去に新規事業やベンチャー企業で一度は急成長を経験し、成長が組織にもたらす痛みを知っているひと。そして、理念に共感してくれるひとを2名見つけ出し、口説き落としたのだそうです。

特に新しい事業に挑戦する際には、たった一人の採用ミスが致命傷になりかねません。急いで人を採れたとしても、きっとなにかを失っているはずです。

事業計画を立てる前に、その事業のキーパーソンとなるであろう人を定義し、その人たちとともに計画を立てる。この順序が計画の精度を高めるのです。

成功確率の高い計画の立て方

キーパーソンをそろえ、いよいよ事業計画。結果から言えば、スペースマーケットはサービスを開始してまもなく約1億円の資金調達に成功し、目標を上回るペースで取り扱うスペースの件数を増やしてきました。

その「ねらい通り」だったという「計画」を明かしてくれました。

重松さんたちは、サービス開始日を2014年4月にしました。これは最初の目標を資金調達にしたため。翌月(5月)に控える、ベンチャー企業が投資家に向けてプレゼンテーションを行う大規模なイベントに照準を合わせたのです。

しかし、ただイベントに出場しただけではほかの企業のなかで埋もれてしまいます。そこで、注目度を引き上げるサービスの特徴を用意することにしました。

「こんな場所も借りられるの?」と驚かれるようなスペースを3カ月かけて100個集めました。アメリカの球団にもアプローチし、野球場も掲載しました。

開始直後からメディアなどで話題に。イベントでは準優勝を果たし、投資家からの出資オファーも多く集まりました。経営目的の達成に直結する目標を定め、それを達成するために「Who(誰)にWhat(何)を訴求すべきか」を戦略的に設計すること。これが計画の鍵でした。

昔に比べれば守るべきものは増えたかもしれない。だけど、自分の伸びしろを信じている。そんな読者の方は重松さんが実践したテーマの選び方、計画の仕方を参考にしてみてはいかがでしょうか。

株式会社スペースマーケット CEO 重松大輔さん

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[取材・文] 大井あゆみ、岡徳之

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