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フレームワークの面白さに目覚める―読むべき厳選本5冊
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フレームワークを学んだのは社会人になったばかりの頃で、しかしそれ以来、仕事で使うことはあまりなかった・・・ という方がほとんどではないでしょうか。中には、そうするうちに、フレームワークに対して苦手意識すら抱くようになった方もいるかもしれません。

一方で、主にコンサルティング業界などではたらくひとの中には、フレームワークを仕事で使いこなしていて、さらに自分でも新たに作ったこともあるという方もいるでしょう。本当に有用なものなら自然と広がっていくはず。ですが、実際にはそうはなっていません。

本誌がいろんな読者の方と議論を重ねる中で、この状況は決して、フレームワークが役に立たないから起こっているのではなく、その効能を伝えるのが難しいからであるということが分かってきました。

そこで今回は、フレームワークの効能を伝え、仕事で使うきっかけとなるような書籍を5冊ご紹介します。ご紹介する書籍は、本誌が「フレームワーク」をテーマに開催したイベントに参加した約50名のビジネスパーソンが推薦した関連書籍の中から厳選したものです。

『7つの習慣ー成功には原則があった!』スティーブン・R.コヴィー 著

まさにフレームワークの王様、そう呼んでも過言ではないでしょう。

本書は1990年に初版が出版されて以来、いまでもベストセラーを続けている王道の自己啓発書。社会人になったばかりの頃に手に取り、何度も読み返しているという読者の方もいらっしゃるかもしれません。

この『7つの習慣』は、個人、そして職業人として真の成功を手にするための効果的な行動のフレームワーク。1. 主体性を発揮する、2. 目的を持つ、3. 重要事項を優先する、4. Win-Winを考える、5. 理解してから理解される、6. 相乗効果を発揮する、7. 刃を研ぐ。

過去に取材した経営者の中には、ここに書かれた内容を従業員とコミュニケーションする際の共通言語にしている方もいらっしゃいました。洗練されたフレームワークがもたらす効能に触れてみたいという方にお薦めです。

万人受けフレームワークであり、さまざまな啓発書の原点(40代・男性・IT業界)

『不格好経営ーチームDeNAの挑戦』南場智子 著

『不格好経営ーチームDeNAの挑戦』南場智子  著(日本経済新聞出版社)
『不格好経営ーチームDeNAの挑戦』南場智子 著(日本経済新聞出版社)

著者の南場智子氏は、2005年に東証マザーズ上場を果たしたITベンチャー、DeNAの創業者。本著は、順風満帆だったかに思われる同社の壮絶な創業期について、南場氏が自ら記した一冊で、南場氏が経験の中で自分で築き上げてきたフレームワークが満載です。

ひとに「まかせる」ことについて、1. 全員が主役と感じ、一人ひとりが仕事や成果にオーナーシップを感じるようなチーム、仕事の単位となっているか、2. チームの目標は分かりやすく、そして高揚するに足る充分に高い目標となっているか、3. チームに思い切った権限移譲をしているか。信じてまかせているか。(一部、編集を加えております)

ハーバードMBA卒業生、元マッキンゼーのコンサルタントでもある南場氏が、MBAやそのキャリアでインプットした理論ではなく、自身の多くの実践と失敗の中からつかみ取った、生き生きとしたフレームワークを知ることができます。

南場さんのDeNA創業物語、フレームワークをすごく意識することに意味があるのかなと考えさせられた(20代・男性・学生)

『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』ダニエル・ピンク 著

『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』ダニエル・ピンク 著、大前研一 翻訳(講談社)
『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』ダニエル・ピンク 著、大前研一 翻訳(講談社)

フレームワークは、自分や組織のマネジメントにも一役買います。

21世紀版『人を動かす』とも呼ばれる本著は、クリントン政権下でゴア副大統領のスピーチライターも務めたダニエル・ピンク氏が「内発的動機づけ」について記した一冊。

生存を目的とする動機づけを「モチベーション1.0」、ルーティンワーク中心の20世紀には有効だった信賞必罰に基づく動機づけを「モチベーション2.0」とし、21世紀に求められる自分の内面から湧き出るものによる動機づけを「モチベーション3.0」と定義します。

このモチベーション3.0には3つの要素があります。タスク、時間、テクニック、チームを自分で決める自律性、自分にとって意味のあることを上達させたいという熟達の気持ち、そして、自分の仕事など取り組みが誰の、何に役立つのかを指す目的です。

本著ではさらに深掘り、このモチベーション3.0を目覚めさせるためのフレームワークも紹介されています。自分のキャリアに直結するところから、フレームワークの効能を感じてみてはいかがでしょうか。

マーケティングや経営戦略についてのフレームワークは数多くありますが、人材系のフレームワークは浸透しづらいように感じます。そういった意味でお薦めです(30代・男性・教育業界)

『パターン・ランゲージ:創造的な未来をつくるための言語』井庭崇ら 著

『パターン・ランゲージ:創造的な未来をつくるための言語』井庭崇、中埜博、竹中平蔵、江渡浩一郎、中西泰人、羽生田栄一 著(慶應義塾大学出版会)
『パターン・ランゲージ:創造的な未来をつくるための言語』井庭崇、中埜博、竹中平蔵、江渡浩一郎、中西泰人、羽生田栄一 著(慶應義塾大学出版会)

著者の井庭氏は、情報社会に次ぐこれからの社会を「創造社会」と位置付けています。 人びとが自分たちの認識やモノを自分たちの手でつくる社会の像です。

同氏によれば、そのような社会においては、個々人の感覚として埋め込まれていた実践知を、人びとの間で広く共有することが重要とのこと。

パターン・ランゲージは、どのような状況で、どのような問題が生じ、それを解決するにはどうすればよいかという「状況」「問題」「解決」をセットにして記述する知識記述・共有の方法のことを指します。

デザイン業界で生まれ、いまではソフトウェア業界など幅広い領域に浸透しているパターン・ランゲージ。優れたフレームワークはあらゆる世界に伝播し、応用されることが分かります。

「共通言語」を活用して創発性を高めたり、問題を解決するアプローチを紹介する井庭先生の本です。フレームワークをビジネスと違った視点でとらえられるかもしれません(20代・女性・IT業界)

『トピカ』アリストテレス 著

『トピカ』アリストテレス 著、池田康男 翻訳(京都大学学術出版会)
『トピカ』アリストテレス 著、池田康男 翻訳(京都大学学術出版会)

最後は、紀元前に編み出されたフレームワークをご紹介します。

アリストテレスは、古代ギリシアの哲学者で、その多岐にわたる領域における業績から「万学の祖」とも呼ばれています。本著は、あらゆる分野の問題や前提に対応できる弁証術を学問的に確立したものです。

2300年前の古代ギリシアでもフレームワークは利用されていたことを実感することで、フレームワークとはなにかについてより客観的にとらえることができると考えるため(40代・男性・政策研究)

そのほか推薦図書12冊を一挙紹介

イベント参加者からはこのほかにも、たくさんの書籍が推薦されました。

例えば、世界的な数学者で、日本人が持っている情緒に基づいて数学の世界に挑戦した岡潔氏の自身の経験を踏まえた数々の著書については、

物事の出発点として情緒の重要性を説いているから日本人的感性にマッチすると思う。グローバルにも通用する普遍性を備えていると思う(30代・男性・コンサルティング業界)

ほかにも、

  • 成功者の絶対法則 セレンディピティ
  • テクノロジストの条件
  • [実況]マーケティング教室
  • ロジカル・シンキングー論理的な思考と構成のスキル
  • 考える技術・書く技術ー問題解決力を伸ばすピラミッド原則
  • 競争の戦略
  • コトラーのマーケティング戦略 最強の顧客満足経営をキーワードで読み解く
  • 戦略シナリオのノウハウ・ドゥハウ
  • 経営戦略全史
  • ビジネスモデル全史
  • フロー理論 喜びの現象学
  • 勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力

などが挙げられました。
いかがでしたか。まずはご自身の関心と重なる一冊をお手にとっていただければと思います。

【 本記事の読者にはこちらもお薦めです 】
50人のビジネスパーソンに学ぶ「最高・最低のフレームワークの使い方」
ビジネスフレームワークを伝えるか?それとも・・・ 一緒に考えてみませんか。
https://mirai.doda.jp/theme/framework/useful-or-not/

[文] 岡徳之

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