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失敗やリスクを正しく理解し、乗り越える―ためになる厳選本5冊
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激動の国際競争社会では、さまざまな「失敗やリスク」が伴います。企業にとっては、急激な為替や株価の変動により業績は不安定で、またグローバル化により世界で競争していかなくてはいけません。

個人もまた、そうした環境の変化に柔軟に対応できるだけの力を身につける必要性が増しています。いまの仕事でそれなりの収入や充実感を得られていても、将来に対しては漠然とした不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。

こうした状況にありながらも、失敗やリスクを恐れず、挑戦を続けるために持つべき考え方とはどのようなものか。その導きとなる「5冊」をご紹介します。この5冊は、弊誌が失敗とリスクをテーマに主催したイベントの参加者が推薦し、その中から編集部が厳選したものです。

『危険社会―新しい近代への道』ウルリヒ・ベック著

『危険社会―新しい近代への道』ウルリヒ・ベック著、東廉/伊藤美登里訳(法政大学出版局)
『危険社会―新しい近代への道』ウルリヒ・ベック著、東廉/伊藤美登里訳(法政大学出版局)

著者であるドイツ人社会学者のウルリヒ・ベック氏は、産業革命後の科学技術の発展が多様なリスクを作り出す要因となってしまっていると主張。チェルノブイリ原発事故やダイオキシンの問題などを、そのことが露呈したケースとして取り上げています。

同氏はこの本の中で、現代のリスクとそれを生み出し増大させる社会の仕組みとの関わりを明らかにしようと試みています。読者は、今後社会で起こりうる事象を本質的に捉え、個人や集団にとってベストな選択をするための指針を得られるかもしれません。

「リスク」という言葉を「危険性」ではなく「不確実性」と正しく訳すべきという議論を提起したい(20代・男性・ベンチャー)

『えんぴつの約束――一流コンサルタントだったぼくが、世界に200の学校を建てたわけ』アダム・ブラウン著

『えんぴつの約束――一流コンサルタントだったぼくが、世界に200の学校を建てたわけ』アダム・ブラウン著、関美和翻訳(飛鳥新社)
『えんぴつの約束――一流コンサルタントだったぼくが、世界に200の学校を建てたわけ』アダム・ブラウン著、関美和翻訳(飛鳥新社)

著者は経営コンサルティング会社の名門「ベイン&カンパニー」出身で、世界の貧困地帯に学校を建設するNPO「ペンシルズ・オブ・プロミス」の創設者。グーグル、マイクロソフト、ゴールドマン・サックスらが続々と出資し勢いにのる彼が「人生の目的」や「天職」を見つけたいひとに贈る一冊です。

自分がやりたいことを仕事で実現していくのは、利益だけを考えていてはきっとできないこと。しかし、すべてを投げ打ってまでそのことにまい進するのは、伴うリスクが大きすぎる。名声や高収入を捨ててNPOを設立し、途上国で学校を作り続ける著者のストーリーは「やりたいこと」と「リスク」の間で揺れている方に、葛藤から抜け出すヒントをくれるかもしれません。

アメリカでいま一番成長しているNPOの創設者の自伝です。アフリカでNPOを立ち上げるというリスクを負った1人の青年のストーリーです(20代・女性・社団法人)

『HARD THINGS』ベン・ホロウィッツ著

『HARD THINGS』ベン・ホロウィッツ著、小澤隆生/滑川海彦/高橋信夫訳(日経BP社)
『HARD THINGS』ベン・ホロウィッツ著、小澤隆生/滑川海彦/高橋信夫訳(日経BP社)

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOやグーグルのラリー・ペイジCEOなど、シリコンバレーのスター経営者に慕われる最強投資家である著者が、ビジネスの失敗やリスクに対処するために知恵を絞り、実際に起こしたアクションを集約した一冊です。

例えば、売上の9割を占める顧客が契約解除を言い出したり、倒産したり、3度にわたって社員のレイオフに踏み切らざるを得ない状況に陥ったり…。できればフィクションであってほしいと願いたくなるような困難に、著者は直面してきました。

こうしたエピソードには、深刻さの大小はひとによって異なれど、起業したり、組織をマネジメントする立場にあるひとにとっては決して人ごとではない、失敗やリスクの要素が垣間見えます。またその解決の道筋も示してくれることでしょう。

思い返すだけで胃が痛くなる「失敗」はたくさんありますが、その事例集としてオススメです(20代・女性・医療ベンチャー)

『「ひらめき」を生む技術』伊藤穰一著

『「ひらめき」を生む技術』伊藤穰一著(KADOKAWA)
『「ひらめき」を生む技術』伊藤穰一著(KADOKAWA)

著者の伊藤穰一氏は、MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボ所長で、ベンチャーキャピタリストとしても名高い人物です。ウェブ業界で最も影響力のある人物の一人であり、NHKの番組『スーパープレゼンテーション』では番組ナビゲーターを務めています。

その著者が『スター・ウォーズ』シリーズの最新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の監督 J.J.エイブラムス氏、デザインコンサルタント会社アイデオのティム・ブラウンCEO、リンクトインのリード・ホフマンCEO、コメディアンのパラチュンデ氏と、非常にオープンで現実主義な4名の奇才を選りすぐって対談した内容をまとめた一冊です。

そこでは、世界の知的創造の現場で行われている革新的な物事の見方や考え方が紹介されています。テクノロジーの進化による複雑化した現代における事象や、そのリスクを正確に捉え、明るい発想とどん底からはい上がるエネルギーをもって立ち向かっていくことを教えてくれます。特に、創造性が求められる職に就く方に読んでいただきたいです。

不確実性が高まる社会で、どのようにリスクを取り、挑戦していくかについて9つの指針を示して論じています(20代・男性 金融・保険業界)

『Blue Giant』石塚真一著

『Blue Giant』石塚真一著(小学館)
『Blue Giant』石塚真一著(小学館)

最後は「マンガ」をご紹介します。著者の石塚真一氏は、大ヒット漫画『岳』の作者でもあります。本作の主な舞台は仙台、主人公で高校3年生の宮大が「世界一のジャズプレーヤーになる」という夢を達成させるべく、根の素直さと持ち前の図太さを強みに奮闘する姿が描かれています。

奮闘する主人公とは裏腹に、周囲はなぜ彼がそこまでジャズにのめり込むのかを理解できません。そして、主人公もその気持ちを言葉で上手く表現できずにいます。しかし、物語が展開するにつれて、少しずつ周りが応援者に変わっていきます。失敗やリスクを恐れず、目標を達成するための人間力とはなにかを知りたい方に読んでいただきたい一冊です。

JAZZを題材としたマンガですが、他人がダメだと思うことも本人が信じて続けていくことが結局は成功へとつながるのだということを教えてくれます(30代・男性・人材業界)

いかがでしたか。まずはご自身の関心と重なる一冊をお手にとっていただければと思います。書籍を読んでいく過程で「リスク」と共存しながら、挑戦を続けるためのヒントを見つけられるかもしれません。

【 本記事の読者にはこちらもお薦めです 】
打ち手が驚くほど変わる〜リスクを活かす仕事術
変化が激しい時代を楽しむためのリスクの捉え方に関するヒントをご紹介します。
https://mirai.doda.jp/theme/risk/workhacks/

[文] 赤江龍介

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