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来年の目標を立てるまえに読みたい「一年の振り返り」が上手くなる名著5冊
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2018年を目前に控え、「来年の目標」を考え始めている人もいるでしょう。新たな目標を設定する上で必要なのが「振り返り」です。

自分自身の思考・行動を振り返り、内省することは、仕事・プライベートにおける自己をアップデートしていくために必要なプロセス。そうすれば、目標設定の深みも増すはずです。

知っているようで意外と知らない自分自身のことーー。そこで今回は、内省や振り返りを意義あるものにするコツ、ヒントを与えてくれる、読者推薦の名著5冊を紹介します。

『「言葉にできる」は武器になる。』

『「言葉にできる」は武器になる。』 梅田悟司 著(日本経済新聞出版社)
『「言葉にできる」は武器になる。』 梅田悟司 著(日本経済新聞出版社)
個人の浄化に役立ちます(40代・男性・ベンチャー経営者)

カンヌ広告賞やグッドデザイン賞など国内外で30以上の賞を受賞したトップコピーライター・クリエイター、梅田悟司さんの著書。

自分の思いをどうやって言葉にして伝えるのか、どうやって言葉で人を動かすのか。一見本書は、アウトプットに重点を置いたような印象ですが、実際は志や思い、ビジョンなど自己の内側にあるものを言語化するために何をすればよいのかという、アウトプットする前の段階に重きを置いています。

3部構成になっている本書ですが、そのうち1部『「内なる言葉」と向き合う』と2部『正しく考えを深める「思考プロセス」』は、これまでの思考・行動を内省し、自分の内側を知るための技術を伝えています。

梅田さんが本書で紹介している「T字型思考法」は振り返りの大きな武器となるのではないでしょうか。

T字、つまりTの横軸と縦軸の交差点を「内なる言葉」として、そこから下に「なぜ?」を問い、その言葉の本質を深掘っていきます。横には「それで?」という問い、そして「本当に?」という問いがあり、それぞれが内なる言葉の幅を広げる役割を担います。こうすることで、なんとなくだった「内なる言葉」が、どんどん明確になっていきます。

自分は何を目指しているのか、それはなぜなのか、そこにどんな意味があるのか、自分を深く知り、より明確な目標を設定するために役立つヒントとなるでしょう。

『己を、奮い立たせる言葉。』

『己を、奮い立たせる言葉。』 岸勇希 著(幻冬舎)
『己を、奮い立たせる言葉。』 岸勇希 著(幻冬舎)

電通史上最年少でエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターに抜擢された、岸勇希さん著の思考の技術集。今年電通から独立し、自身の会社刻キタルを立ち上げた岸さんは、国内外で多数の広告賞を受賞した経験を持つトップクリエイティブ・ディレクターとして知られています。

本書では、企画と己を高めるための「68」の言葉が紹介されています。

「若い」と「幼い」は違う。出来ないことは、出来ることを組み合わせて挑めばいい。自分のペースでやれることなんてないから、ペースがないのをマイペースにする。普通のことを普通に、そして年に1度か2度、企んでみる。成長したいのなら出来たことよりも、出来なかったことに目を向けろ・・など、それぞれの言葉の意味を説明しています。

本書のタイトルにある「己」とは著者自身のことであり、本書に出てくる68の言葉はすべて著者が過去に直面した壁を乗り越えるために自身に問いかけてきた言葉だそう。つまり、これらの言葉は著者の生々しい振り返り・内省であり、読者はそれを臨場感持って体感できるということです。

あくまでも著者自身に最適化された思考方法かもしれませんが、これらの言葉から読者も思考方法をアップグレードするヒントを得られるかもしれません。

『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』

『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』 アダム・グラント 著、楠木建 監訳(三笠書房)
『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』 アダム・グラント 著、楠木建 監訳(三笠書房)

ハーバード大卒で、ペンシルベニア大学ウォートン校の最年少終身教授となったアダム・グラント氏が説く、ビジネスで成功するための思考法。

グラント氏は人のタイプを、「ギバー(人に惜しみなく与える人)」「テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)」「マッチャー(損得のバランスを考える人)」に3分類し、このうち最も成功者が多いのは計算高いテイカーではなく、一見損をしてしまいそうなギバーだと指摘します。

インターネットやクラウド、そしてソーシャルメディアが発展しネットワークが広がった世界では、ギバーの存在がますます重要になっていると言います。グラント氏の言う成功するギバーは「自己犠牲」ではなく「他者志向性」を持っており、チームなどで仕事をするとき、チーム全員の幸せのために目的を設定し、高いパフォーマンスを出せるのだそうです。

自己を振り返るとき、そして目標設定をするとき、自分がどのタイプの要素を持っているのか。それらの要素が、過去の結果にどのように影響していたのかは、分析する際のよいフレームワークとなるかもしれません。

『意思決定のための「分析の技術」―最大の経営成果をあげる問題発見・解決の思考法』

『意思決定のための「分析の技術」―最大の経営成果をあげる問題発見・解決の思考法』 後正武 著(ダイヤモンド社)
『意思決定のための「分析の技術」―最大の経営成果をあげる問題発見・解決の思考法』 後正武 著(ダイヤモンド社)
自分を分析し、理解するための思考法を知ることができた(30代・男性・ベンチャー)

東大法学部卒、ハーバードMBA留学を経てマッキンゼー、ベイン・アンド・カンパニーで取締役副社長・日本支社長を務めた経歴を持つ後正武さんが、分析フレームワークを解説した名著。

本書では分析を「物事の実体・本質を正しく理解するための作業の総称」とし、分析の基本は、「1. 大きさを考える」、「2. 分けて考える」、「3. 比較して考える」、「4. 時系列で考える」の4つあると説きます。

よく「自己分析」という言葉を使ったり、耳にしたりすることはあると思いますが、こうしたフレームワークを活用することで、自己の本質をより深く理解できるようになるかもしれません。

『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』 で述べられている「ギバー」「テイカー」「マッチャー」など新しい分析軸もありますが、それに本書で解説されている基本的な分析軸を加えると、自分自身や自分を取り囲む環境、その環境の未来における変化を分析する上で有益となるはずです。

『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』

『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』 西野亮廣著(主婦と生活社)
『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』 西野亮廣著(主婦と生活社)
自分の考えが変わった、広がった一冊です(20代・女性・ボランティア)

お笑い芸人から絵本作家となり、それにとどまらず上場企業の顧問などさまざまな分野に活動範囲を広げるキングコング西野亮廣さんが「仕事の作り方・広げ方」「お金」「常識の覆し方」「エンタメの仕掛け方」について書いた一冊。

西野さんは、人工知能やロボットが今の人間の仕事を代替していくだろうと考えています。その先にある人間に残されたものとは「とても仕事とは呼べない好きなこと」であると論じ、これからやってくるのは、人間が好きなことでしか生きていけない未来であると言います。西野さん自身、好きなことをとことんやり抜くことでそうした生き方を世に示しているのです。

本書はタイトルが示すように「道なき道」をどう生きるのかに焦点を当て、まず「問い」を持ち、自身の探究心を高めることが重要と説きます。なぜならその問いが、行動の起点・原動力となるからです。そしてその「問い」を答えていくプロセスでは、ヨットで進むように向かい風をうまく利用するのがコツになるといいます。

例えば、西野さんの場合、ゴールデン番組にもなった『はねるのトビラ』出演時代、つまり順風満帆と思っていたころに、問いを持ったといいます。「このままではダウンタウン、タモリ、さんまなど大御所には勝てない。ではどこで勝負すべきか」、と。

その1つの答えとして、絵本にたどり着いたようです。過程では、炎上芸人などのレッテルを貼られ、それが向かい風以上の逆風となっていましたが、それを利用して前に進んできたと言います。

新しい時代の新しい生き方を、体を張って実践する西野さんの頭の中をのぞける本書。振り返りや目標設定で、新しい視点を与えてくれるのは間違いないでしょう。

「振り返り」をテーマに、自己を内省するための根本的な考えやテクニックを教えてくれる5冊を紹介してきました。気になったものから、ぜひお手に取ってみてください。

【 本記事の読者にはこちらもお薦めです 】
40人のビジネスパーソンが絶賛した「1年の振り返り方」完全マニュアル
8800いいね超と大反響!目標設定に活用したいノウハウをご紹介します。

[文] 細谷元

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