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女性起業家が語る日本では学べない「アジア英語」と「国際感覚」
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英語が話せるようになってから海外に飛び出すべきか。それとも海外に飛び出すのが先かーー。英語が得意でないひとが、海外転職などグローバルな働き方を検討するときに、この鶏が先か卵が先かのような悩みは避けては通れません。

もちろん日本にいるときに英語が話せるようなるにこしたことはありませんが、思いきって海外に飛び出したほうがよい場合もあります。海外でしか学べない英語というものもあるからです。

ひとことに「英語」といっても、地域ごとにさまざまな英語が存在します。アジアでは、イギリス英語、アメリカ英語とは異なる「アジア英語」なるものがあります。アジア英語は独特なので、現地に行ってみないとどのようなものか理解するのは難しいでしょう。

そこで今回は、そのアジア英語の特徴と、海外に一歩飛び出すための心構えについて、日系IT企業でベトナム駐在を経験し、その後現地で起業して活躍する矢積悠紀子さんのエピソードを交えてご紹介します。

GetJobDone 代表 矢積悠紀子さん

PROFILE

GetJobDone 代表 矢積悠紀子さん
矢積悠紀子さん
GetJobDone 代表
京都大学農学部卒業。2004年に日本でメディア企業に入社し、採用と人事企画、飲食情報メディアの事業企画・事業開発に携わる。2012年よりベトナム駐在。駐在員として、旅行予約サイト「Mytour.vn」の事業企画・マーケティング・プロダクトマネジメントに従事。その後、2014年11月に起業。ベトナム国内のフリーランサーと企業をマッチングするクラウドソージングサービス「GetJobDone」の運営を行っている。

「try」を「チャイ」と発音? アジア英語のなまり

矢積さんがベトナム赴任直後に最もとまどったのは、現地のひとたちが話す「ベトナム英語」といわれる独特の発音。

たとえば「tr」や「ch」の発音が「チャ」や「チュ」となり、「try」を「チャイ」と発音することもあるそう。いまとなっては慣れたそうですが、なかには癖の強いひともいて、赴任当初は聞き取りにとても苦労したそうです。

このベトナム英語のほかにも、アジアには各国に独特な英語が存在します。

たとえば、「シングリッシュ」と呼ばれることもあるシンガポールで使われる英語は、人口の7割以上が中華系ということもあり、中国語の文法や発音の影響を受けています。「Where are you going?(どこに行くのですか?)」となるところが「You go where?」となることも。

タイで話される英語は、語尾が上がる抑揚がなく単一調などの特徴があります。たとえば「customer(客)」という単語の正確な発音は「カスタマー(↓)」であるのに対して、タイでは「カスタマァー(↑)」に。これは、タイ語が声調を重視する言語であることに由来しています。

こうしたアジア英語の癖は、日本人が話す英語「Janglish(ジャングリッシュ)」に癖があるのと同じことです。一般的に日本人は「th」の発音がしにくい、「テンション」など英語圏では意味が異なってくる「カタカナ英語」を使いがちと言われます。

このように、ひとことに英語といっても地域やひとによって話し方もさまざま。日本の学校で習った通りに英語を使っても理解されないことなんて日常茶飯事です。

こうしたアジア英語は、イギリスやアメリカなど英語の本場では通用しないのかもしれません。しかし、アジア英語に対応できるようになることは、自分の自信につながり、いつか本場で仕事をするための土台にもなるでしょう。

英語力よりも大切な「国際感覚」とは

アジア英語にかぎらず、世界中にはなまりのある英語がたくさんあります。

世界には英語を話すひとが約20億人いると言われていますが、そのうち英語を母国語としているひと、たとえば、イギリスやアメリカ、オーストラリア国籍のひとなどはたったの約4億人。つまり、残りの約16億人は非ネイティブの英語話者です。

YouTubeにはこの状況をよくあらわしている「30種類のなまった英語」という約200万回再生されている動画もありますので、ご覧になってはいかがでしょうか。

矢積さんは現地の英語に対応した、その「先」にある大切なことについても話してくれました。それは「現地の文化とひとへの理解」

「ベトナムには、残業なし、昼寝をするなど、日本とは異なる働き方があるのですが、こちらでの生活が3年目となったいまでも、そうした文化の違いが原因でトラブルになることがあります。常日頃、英語でコミュニケーションをとっていてもです」

「日本で得られる情報だけでその国の文化を把握することにはどうしても限界がありますし、現地で生活してみないと知り得ないことがたくさんあります。グローバルで仕事をするためには、現地のことを学び、受け入れることのできる柔軟性が必要です」

本物の「国際感覚」とは、英語以上にさまざまな違いを許容できる「柔軟性」であり、それは現地で生活をするからこそストレッチするものかもしれませんね。

矢積さんと前職でベトナム駐在員時代の同僚のみなさん
矢積さんと前職でベトナム駐在員時代の同僚のみなさん

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[取材・文] 早川すみれ

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