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ハイパフォーマーは「成果につながる努力」を知っている

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ハイパフォーマーは、間違いなく「努力」をしています。では、努力できるひとと、できないひとは何が違うのか。努力に努力を積み重ね、北米を中心に海外で実績を残しつづけてきた元総合商社勤務のひろおさん(仮名)に、「努力できるひととできないひとの違い」について、寄稿していただきました。

PROFILE

ひろおさん(仮名)(50代)
ひろおさん(仮名)(50代)
(インテリジェンス i-common登録)
総合商社入社後、約15年北米、ロシアなどで勤務。海外では食料・資材部長、国内では総務人事リーダーなどを歴任。現在はビジネス日本語、ビジネスライティング、貿易分野などの教職に就いている。また、インテリジェンスの顧問サービス i-common にも登録し、顧問活動も行っている。

ハイパフォーマーは「●●力」をもっている

ハイパフォーマーは、好奇心を持ち、主体的に考え、行動できる人です。つまり、自燃力のある人です。

自燃力は、誰もがもっている力です。例えば、ゴルフ好きな人は、誰から言われなくても、練習をし、道具の手入れをし、良い仲間をつくり、実戦を重ね、次第に上達していきます。これは自分で目標を設定し、それを達成しようとする自燃力の賜物です。ビジネスにも趣味のゴルフのように、ワクワク感や目的意識をしっかり持つことができれば、自燃力をビジネスの舞台でも活かすことができます。

趣味の場合は、自分で設定した目標に向かって走ります。企業など組織の場合は、組織の目標に共感し、それを実現するための具体的施策を策定し、走りきる必要があります。そのためには、前述の「好奇心」「主体性」「自燃力」に加え、趣味の枠から超える「柔軟性」が、努力できる人のキーワードとなるでしょう。

ハイパフォーマーとローパフォーマーの決定的な違いとは

ほとんどの場合、努力は報われません。しかし、努力なしに目標の達成や事業の創出はかなわないのも事実です。

かつて、私はロシア市場にて、取引ゼロから取引(商流)を立ち上げるミッションに就いたことがありました。目標のハードルは決して低くはありませんでした。ゼロからの出発という状況でしたので、3年以内に売上10億円、5年以内に30億円という目標を設定し、HQ(ヘッドクォーター)と共有し、具体的に次のような施策を策定の上、遂行しました。

  1. 飛び込み訪問を積み重ね、クライアントベースを構築・拡充した。会食などを通じて情報交換を重ねた。
  2. 収集した生の市場情報(ファーストハンド・インフォメーション)や新規取引の青写真をHQと共有し、緊密な連携体制を構築した。
  3. マーケットやお客さまの特性と自社の強みや方向性をマッチングさせながら、取引分野やお客さまを絞り込みながら、一つひとつ商談につなげていった。
  4. 日本からの出張者を繰り返し招へいし、商談を重ねた。
  5. 進捗状況は、自社経営レベルにも都度報告し、経営レベルとの情報共有、ベクトル合わせを行った。
  6. 同時に、新規取引・事業創出や飛び込み訪問などに不慣れな現地社員の教育・動機づけにも注力した。運転手含め現地社員が実働部隊・当事者・実戦力であり、新規取引実現の場合は都度盛大にお祝いした。

以上の具体的施策を通じ、約40種のアイテムにかかる実商談取引を開始し、3年後に約10種の取り引きを実現し、売上は約10億円となりました。しかし、5年以内に30億円にするためのドライバー候補は自動車部品1種のみでした。

そこで自動車部品の販売を拡充すべく、ロシア主要都市のインポーター・ディストリビューターを改めてリストアップし、モスクワ、サンクトペテルブルグ、シベリア地方の順にHQの力も借りて、ローラー作戦を行いました。

しかし、自動車部品のマーケットはすでに有力数社に占有されており、成果の出ない商談を重ねるにつれ乗り遅れ感が強くなりました。またすでにマーケットインしている有力社は、一歩踏み込んだ多少リスキーな決済条件・受渡条件をコントロールできる状態になっており、価格を除いた部分での自社競争力不足を認識せざるを得ませんでした。それでも約2年を要しましたが、ローラー作戦を粛々と完遂しました。結果は、もちろん「サスペンド」でした。

しばらく、自動車部品販売活動は休眠しましたが、ある日突然、「ぜひお宅の部品を売ってほしい」というお客さまがオフィスを訪ねて来られました。お会いしてみると、信用できそうな誠実なお人柄の社長で、信用調査にかけても問題なかったことから、すぐに取引を開始しました。取引開始後もトラブルはなく、順調に販売が伸びていきました。目標30億円達成は5年後ではなく7年後にずれ込みましたが商流は力強くなり、同社とは合弁販社を設立するまでになりました。

このお客さまの突然の訪問は、当初「たなぼた」と整理していました。しかし、成果の出なかった2年間のローラー作戦によって、自社の活動が自動車部品業界やそのお客さまに知られるようになり、「たなぼた」につながったのだとそのお客さまから教えてもらいました。

不断の努力をしていても、成果が出ないことがほとんどです。しかし、忘れた頃にまるで「ご褒美」のように原因(努力)と結果(実績)が結びつくことがあります。だから、努力が報われない場合でも、好奇心、主体性、自燃力、それに柔軟性があれば、ひどく落胆することはありませんし、費やした努力を別の時期やステージで活かせるのではとの期待をもつことが大切です。

努力するときに絶対に気をつけること

努力するときに気をつけなければならないことがあります。それは、「一人だけ努力しても成果は出ない」ということです。管下の同僚(部下)と一緒に努力してください。

そのためには、仕事の意味、仕事の方向、達成時の喜びを同僚としっかり共有しなければなりません。前述の経営レベルとの情報共有・ベクトル合わせをマネジャーが適切に行い、成果が全社の事業に貢献している認識(喜びやプライド)を同僚(部下)に抱いてもらう必要があります。報酬や考課を気にして、このプロセスに消極的になってはいけません。

なぜなら人間はお金だけでは動かないのですから。

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