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私のキャリア観を変えた、父からの転職相談

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キャリアの大きな転機となる「転職」。では、これからの転職においてはどのような視点を持つべきなのか。数々の転職やキャリアに関する相談を受けてきた、元大手外食チェーン取締役の40代男性の方に「自身のキャリア観を変えた、父からの転職相談」について寄稿していただきました。

PROFILE

元大手外食チェーン取締役(40代男性)
元大手外食チェーン取締役(40代男性)
(インテリジェンス i-common登録)
大手証券会社からキャリアをスタートさせ、転職後、IPO、事業再生を経験。現在は、ファイナンス支援をメインに個人でコンサルタントとして活動

今から20数年前に社会に出て、それから10年が経ったころ、自分でも社会人として一人前になった気がしていました。

小学校6年間、中学校3年間、高校3年間、予備校1年間、大学4年間、新卒で入社した会社10年間。このように並べてみると、新卒で入社した会社は家族以外で最も長く所属した集団ということもあり、愛着と居心地の良さを感じていました。

そんな中で今から10数年前に、当時55歳だった父から転職の相談を受けます。この相談が、私に今後のキャリアについて強く考えさせるきっかけとなりました。

久々の会話が転職についての相談

恥ずかしながら、転職相談を受けるまで父の仕事内容を知りませんでした。当然、就業している企業名は知っていましたが、「工場で働いている」くらいの認識で業務の詳細までは知らなかったのです。

当時の私は、父の仕事に興味がありませんでした。正直な話、今でも詳細は理解できていないのですが、エンジン部品の製造に関わる技術開発が父の主な仕事で、入社以来30数年ずっとその職種だけをやり続けているということでした。

今から10数年も前の話なので、50歳を過ぎた人間が転職を考えるというのは今よりも考えにくいものでした。労働市場の観点もありましたが、何より「働く」ことについて深く考えていないと思っていた父の口から「転職」という言葉が出てくるとは思っていませんでした。

父のキャリア設計

技術者というよりも昔気質の「職人」という言葉のほうが適している父から、実は早期から人生設計とともにキャリア設計について考えていたことを聞かされました。

大学を卒業し社会人2年目のころに結婚した父は、意外にも技術者としてのキャリアアップを考えていたようです。最先端の技術を開発し、父の言葉を借りると「引き抜かれ」、年収アップとともに快適な開発環境で仕事をして、家庭も仕事も両立していくというものでした。

しかし、父が35歳のときに母が他界します。そこで、父の設計が大きく狂います。

当初は35歳からの5年間は開発に携わり、そこで結果を出し、40歳で転職するビジョンを描いていたそうです。しかし、その「40歳」と引いていた転職のラインを消し、家族優先の人生へとキャリアを変更し、今日まで過ごしてきました。最先端の技術研究よりもノウハウを蓄積することに舵を切ったのだそうです。

そして、私たちが独り立ちし安定した生活を送れるようになったらまたキャリアにチャレンジしようと決め、55歳になったら海外にチャレンジするという目標を立てていました。人知れず外国語を勉強し、生活面での不安を払拭するよう「旅行」と称した現地視察に数度行っていたことを聞かされ、驚きました。

父の10年と私の10年

私が居心地の良い場所を築いた10年間で、父はチャレンジのための準備をしていました。30代だった私は、自身のビジョンのなさと自分たちのためにキャリアの変更を余儀なくされた父に対して恥ずかしさや申し訳なさといった感情が出てきました。この瞬間から、私はキャリアや夢について真剣に考えるようになりました。

親から仕事観に対する影響を受ける方は、そんなに多くないのかもしれません。しかし、あなたよりも人生、キャリアの先輩である親御さんとキャリアについて話してみると、意外に深い話が聞けることも多いのではないでしょうか。

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