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見逃しがちな市場価値の高め方~少数派のポイントを見つける

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市場価値の高め方には、成長産業に軸足を移すなどいくつか選択肢があります。中でもその後の評価につながるのが、「経営危機のV字回復」など経営や事業を立て直した経験です。今回は、実際に実績を上げ、キャリアを積んできたエグゼクティブに実体験を寄稿していただきました。

PROFILE

元中堅クラウドシステム開発会社役員
元中堅クラウドシステム開発会社役員
(インテリジェンス i-common登録)
立ち上げまもないベンチャー企業に入社後、人事部長として業務に関わるが会社が事業再生に。その後、中堅クラウドシステムの開発会社に入社し、人事制度を中心に構築し管理部門の役員に就任。その後、人事×リスク管理をメインとしたコンサルタントとして活躍

32歳、会社がなくなる?

私のキャリアの転機、それはリーマンショックでした。2016年現在で32歳以上の方なら、リーマンショックを会社員として経験されていると思います。もしかすると、あまり思い出したくない記憶かもしれません。

その当時、私は30歳を少し超えるくらいの年齢で、従業員が60名程度いるIT系の会社で人事部長のポジションでした。2000年代前半のITブームもあり景気がいいと思い込んでいた最中、突然リーマンショックを引き金に経営危機が訪れました。

役員会議に出席すると、いつもとは違う雰囲気。社長と経理部長、そして外部から来ている会計士が緊張した表情で、2カ月先のキャッシュがないこと、50名の従業員に支払う給料がないことなど、淡々とお金がないことだけを話し続けていました。

正直な気持ちをお話しますと、当事者意識は不思議とありませんでした。結論、私は「不採算部門をすべて切り離し、事業再生にかける」と発言しました。

シンプルに一言「ネガティブ」です

その発言から6時間で人員整理のリストを作成し終えたところから、私に緊張感と当事者意識が芽生え、翌営業日の全体朝礼で社長からの説明。社員のざわめきが消えないまま、人事部の私と管理部役員との面談をスタート。

弁護士や会計士からのアドバイスもあり、私情をはさまず用意された定型文を読み上げていく作業の2日間が過ぎ去っていきました。役員会から丸3日間の不眠と緊張感から何も喉を通りませんでした。

ここまで書くと非常に暗い話のように感じられるでしょうが、私個人のこの後のキャリアにおいてはポジティブに変化します。私自身もこの会社をすぐに退職することになります。

転職に動き出せない

退職後、何とか知人経由でWebシステムの開発を手掛ける会社に人事として入社することができました。人事という職業には愛着がありましたし、天職だとも思っていました。

しかし、前職の話、転職理由などの話になると後ろめたさが出て、本音が語れず濁し続ける自分がいました。入社して2年が経つころ、今後のキャリアを考えるとそろそろ転職かと考え始めましたが、1社目のキャリアが足かせとなり動き出せないところがありました。

自分でも気づかなかった自身のキャリアの希少性

転職に向けて動き出せなかった自分を変えるきっかけは突然やってきました。1社目の会計士の方と偶然会うことがあり、今の状況を話したりする中で転職の話題が出ました。

「事業再生になるような会社の人事って評価されないのでは…」と話をすると、会計士の方から思わぬ言葉が飛び出しました。

「セールスポイントにできるのにもったいない」

会計士にとって事業再生とは、仕事の幅を広げるためには経験すべき業務ということで、ネガティブな要素ではないということでした。

IT業界×人事部長は世の中にたくさん溢れているでしょうが、IT×人事部長×事業再生経験の人材は、前者よりも希少性が高い人種なのは間違いありません。

当然、入社した会社が事業再生になるようなことは避けたいのですが、チャレンジや成長速度のある会社にはリスク管理のできる人事が必要なのではと考え直し、職務経歴書上で存分にPRしました。

経営危機が生み出す、希少人材の価値

3社目としてIT・Web業界に限定していたわけではないのですが、業界では中堅のクラウドシステムの開発会社に人事部長として転職に成功しました。

ファーストミッションは、上場を目指した人事制度設計とリスク管理でした。経歴上のネガティブ要素と私が考えていた経験を出すことで高い評価を得ることにつながったのです。

ネガティブ要素はあまり外に出したがらないものですが、反面ポジティブに捉えられることもあるので、客観的に自身のキャリアを見る必要があります。

そのとき、いかに自分を少数派に見せるかがキャリアの上では重要なのだと悟りました。経営危機などその瞬間は逆境と考えるかと思いますが、その経験があなたの財産になることもあります。今を大事にしましょう。

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