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最も印象的だった「上司からの転職相談」。彼が下した決断とは?

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『“未来を変える” プロジェクト』では、記事の制作段階でさまざまな方と議論し、フィードバックをいただきながら制作しています。変化の激しいこれからの時代において、「転職」はキャリアを大きく飛躍させる転機となる可能性があります。では、これからの転職ではどのような視点を持つべきなのか。数々の転職やキャリア相談を受けてきた元マイクロソフトマーケティングマネジャーの方に、「これからの転職に大事なこと」について寄稿していただきました。

PROFILE

元マイクロソフトマーケティングマネジャー(53歳)
元マイクロソフトマーケティングマネジャー(53歳)
(インテリジェンス i-common登録)
広告制作会社と広告代理店を経て、マイクロソフト日本法人(現日本マイクロソフト社)に入社。販促ツール制作、広告宣伝部マネージャ、シニアマーケティングコミュニケーションマネジャーなどを歴任。デジタルハリウッドにて「広告宣伝」の講師も務める。広告クリエイティブや販促キャンペーンなど数多く手掛ける。現在はフリーのマーケティングコンサルタント。i-commonに所属し顧問としても活動中

もっとも印象的だった「上司からの転職相談」

25歳から27歳にかけて、いろんな転職相談を受けていました。総論、仕事内容というよりは、「会社の文化が合わない」といった企業・組織に関する相談を多く受けていた印象があります。しかし、30歳を迎えようとしていたころから、内容が少しずつ複雑化していきました。

なかでももっとも印象に残っているのが、30歳のころに受けた「上司の転職相談」でした。転職相談というと、友人や先輩、同僚にするのが普通なのでしょうが、上司が直属の「部下」である私に相談してきたのです。さらに、その相談内容も衝撃的でした。

上司が下した決断、まったく予想していない転職へ

私の上司なので、マーケティングやPR面が彼のストロングポイントでした。その彼から、「転職を考えている」という話を居酒屋で聞いたときは、どこかの企業からのヘッドハントなのだろうと思いました。

上司の当時の年齢は38歳で、私の想定ですが収入は少なく見積もっても同年代の1.5倍はあったと思います。お子さんも2人いて、当時私が思い描いていた理想的な人間にいちばん近いのがその上司でした。

「どこの会社に決めたんですか」と聞くと、まだ決めていないという回答で、引く手あまたなんだろうなと思っていましたが、意外な回答が返ってきました。

「おれ、人事がやりたいんだ」。

将来像に違和感があるキャリアを選ぶのか

衝撃的でした。外資系企業でマーケティングの専門家としてキャリアを積んだ上司が、まったく未経験の人事への転職を希望するということは、私の常識では考えることができませんでした。

30代後半で未経験の職種に転職するというのは、勇気の要ることだと思います。年収も今の半分以下になり、家族の生活にも影響をおよぼすという話をしてくれました。そこまでして私の上司がなぜ転職したいのか理由を聞いたところ、「違和感」というキーワードが出てきました。

このまま、マーケティングという職種ではたらくことに違和感がある。将来が見えないわけではなく、むしろ、見えている将来に違和感があるということでした。当然、見えている将来とは、一般的に言う出世や金銭面を含めた成功のイメージです。

成功のイメージはあるのだが、違和感を抱えながら成功していくことについてどう思うかというのが、私への相談でした。

転職の相談相手は、10年前の自分

そもそも、なぜ相談する相手が私だったのかというと、その答えも印象的でした。上司はその約10年前、当時の私のポジションにあったのですが、「仮にそのポジションにいたときの自分(彼)なら、どういう選択を取るのか聞いてみたかった」ということでした。

さすが、私が尊敬していたマーケターです。サンプリングの仕方が秀逸だと思いました。当時の私にとっては、これまで築き上げてきた経験と地位をほとんど手放すという選択肢はなく、年収や家族のことを考えると転職できないという、正直な胸の内を伝えました。

彼も実はそう思い悩んでいたようなのですが、なんと彼の奥さんが後押しをしてくれているということでした。違和感を持ったまま、家庭よりも多くの時間を過ごす場で生きてほしくないという奥さんのメッセージで、彼は転職していきました。

38歳、未経験の転職。それから10年

現在の彼はというと、中堅系のメーカーで人事部長をやっています。年収は転職前と何とか並んだということでしたが、以前よりもものすごくバイタリティーにあふれていました。成功の道筋が見えていながらも、違和感からまったくの未経験に転職することは希なケースだとは思います。しかし、「はたらく」ということについて深く考えさせられる転職相談でした。

若いうちは、ポジションや年収面などが目につくと思いますが、転職について迷った際にはより大きなテーマで「はたらく」ということを考えてみるのもいいでしょう。

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