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転職後の成功は、働いてみなければ分からない

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『“未来を変える” プロジェクト』では、記事の制作段階でさまざまな方と議論し、フィードバックをいただきながら制作しています。変化の激しい時代において「転職」はキャリアを飛躍させる転機となる可能性があります。では、これからの転職ではどのような視点を持つべきなのか。数々の転職やキャリア相談を受けてきた元マイクロソフトマーケティングマネジャーの方に「これからの転職において大事なこと」について寄稿していただきました。

PROFILE

元マイクロソフトマーケティングマネジャー(53歳)
元マイクロソフトマーケティングマネジャー(53歳)
(インテリジェンス i-common登録)
広告制作会社と広告代理店を経て、マイクロソフト日本法人(現日本マイクロソフト社)に入社。販促ツール制作、広告宣伝部マネジャー、シニアマーケティングコミュニケーションマネジャーなどを歴任。広告クリエイティブや販促キャンペーンなど数多く手掛ける。現在はフリーのマーケティングコンサルタント。デジタルハリウッドにて「広告宣伝」の講師も務める。i-commonに所属し顧問としても活動中

転職に対する思いは人それぞれだと思います。転職がかならずしも成功するとはかぎらないでしょう。

ただ、「確実に成功している」と私が主観で思える人はみな、転職する前の状況を見ると誰の目にも明らかに成功しているのに、唐突に私に転職の相談をされていました。

これまでの経験からして、たいていの場合はヘッドハントに遭ったケースが多かったのですが、今回お話する「彼」からの相談は少し特殊で、毛色が異なるものでした。

彼の口から出た「東京を去る決意」

彼の転職前のステータスは、40代半ばで独身、外資系ITコンサルに勤務し、年収は確認したことはなかったのですが推定で1000万円は軽く超えていたはずです。

彼とは仕事を通じて知り合ったのですが、同郷ということで意気投合し、当時すでに5年ほどの付き合いで良い飲み仲間になっていました。彼はそれまでに2回転職しており、新卒で内資の企業に勤め、その後はヘッドハントで外資系企業で働いていました。

外資系の企業に入った理由は給与面ではなく、働くスタンスが自分に合いそうだからとのこと。そんな理由に表れているように、彼は働く環境を第一優先に考える人物でした。そんな彼が突如、「東京を去る」という相談をしてきました。

家族の体調が悪い?

第一に頭に浮かんだのが、海外でした。大学時代の留学経験や彼の働くスタンスを見ていると海外のほうが合うとすぐに想像できたからです。しかし、予想外の地名が出てきました。彼は「地元に帰る」と爽やかに言い放ちました。

驚きです。働く環境を重視している彼が、地元に帰るというのです。独身の彼からとっさに出てきた発言だったので、私は彼のご家族に何かあったのだと思い確認すると、ご両親は元気だということでした。しかし、彼は「似たようなものだ」と言いました。それでは、兄弟や祖父母に何かあったのかと確認すると、「ある意味全部だ」と答えました。

「調子が悪いのは、実家の会社だよ」――それが彼の答えでした。

その場で初めて知ったのですが、彼の実家は私たちの地元ではそこそこ有名で、200名超の従業員を雇用する中小企業でした。彼の祖父が創業者で、現在は彼の父親が社長をやっており、親族経営ということで役員は親族で固められていました。いずれそこに帰らないといけないという想いはあったものの、経営状況が芳しくなく父親から帰ってくるよう懇願されたと言うのです。

これが、彼の最後の転職です。

彼が30代前半のときに父親が社長となり、俗にいう事業承継され、その際に戻ってくるように言われたようですが、断りを入れたということでした。外資の環境を好む彼には、オーナー経営というのはあまり魅力的ではなく、「親族の誰かが継いでくれれば、それでいい」と考えていたようでした。

しかし、父親も60代後半になり、「景気があまり良くない会社を継ぐ」という親族は現れず、最終的に彼自身が戻る決意をしたということでした。

彼が地元に戻ってから10年ほどが経とうとしています。彼は役員として事業開発や経営改革など尽力し、入社したときより経営状態は良くなっていると聞きます。今年も新卒の求人が出ていたので、地元の優良企業という位置は揺るがなさそうです。

入社するまでが転職ではない

実家に転職するというのは、多数の方が経験することではないと思います。最近彼と会って話した中であらためて感じたのは、転職の意思なく転職した彼の現状を見ると、「転職の成功、失敗は転職の動機だけが決めるのではない」ということです。

「楽しいよ、今の会社」

そう言う彼の言葉から、「転職後に何を成すか」が大事だと感じました。求人票からすべてを推測しきることはできない転職先で、あなたは何を目標に働きますか。

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