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次世代の経営者を目指す方に必要な5つの素養

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エグゼクティブが考える「次世代の経営者」に必要な素養とは何か。そして、その素養を磨くためにこれから経営者を目指すビジネスパーソンは何を実践していくべきなのか。大手飲料メーカー、大手外食チェーンなど上場企業4社の取締役を歴任し、いずれも1〜2年で業績をV字回復させてきたMさん(50代)に「次世代経営者に必要なこと」をテーマに寄稿していただきました。

PROFILE

Mさん(50代)
Mさん(50代)
パーソルキャリア i-common登録
上場企業3社で役員を歴任、4社で実質的なターン・アラウンドマネジャーとして1〜2年で業績をV字回復し、その後の成長路線の「仕組み」も構築

次世代の経営者に必要な5つの素養

  1. 「成功」への恐怖心を抱く

「成功」は自信になり、「達成感」で満たされます。しかし、この「成功」をどう自己評価するかが自分をさらに磨けるかだけでなく、成長し続ける優良企業にできるか否かの分水嶺になります。

「成功」し、「これで良いのだ、企業の経営手法もこれで良いのだ」と成功パターンに固執した瞬間に、経営者も企業も衰退が始まります。

私は上場企業4社を1〜2年でV字回復させてきました。業績が落ち込んでいた企業に共通していたのは、「かつてこのやり方で成功したから」という強いこだわりでした。

世の中の消費者動向は変化していきます。競合他社も変化しています。そこから目を背け、かつての成功体験に固執していました。

「成功」はした瞬間から腐っていくのです。個人も企業も「成功」したときほど、「まだカイゼンできることがある。まだまだ進化できる」と自らを戒めることがこれまで以上に重要になります。

  1. スピード感

インターネットが普及して以降、情報のめぐりが速くなり、良い情報も悪い情報も瞬時に世界に広がるようになりました。それはすなわち、良いことはすぐに真似され、悪いことはすぐに皆に知れ渡るということです。

良いことほど、その優位性がなくなるスピードは速く、悪いことへの対応が遅れると、経営としては致命的になります。これは、最近でも幾多の有名企業が証明しています。

  1. 現場主義

経営者を含め、職位が上がっていくと現場から遠のく人が圧倒的に多いです。

その結果、経営者や職位上位者がどんなに素晴らしい戦略を立てても、現場では雲散霧消しているケースをしばしば見ます。そして、経営者や職位上位者や企画部門の人間が言うことは、決まってこうです。

「うちの人間は無能ばかりだ」

しかし、実状は現場に合っていない「机上の空論」を押し付けているか、中間管理職が悪いかのどちらかが原因である場合が多いです。そして、現場への報告書の要求ばかりが増えていきます。つまり、何ら生産的でない社内向けの仕事ばかりが増えていくことになります。

顧客・消費者向けの仕事が増えるのは納得できますが、社内向けの非生産的な仕事が増えることに現場は納得できますか? できるはずがありません。

経営者や職位上位者が現場へ頻繁に足を運べば、少ない報告書で現状をつかめます。また部門間でも「相手の部門が悪いから業績悪いんだ」ということがありますが、これらの場合も、他部門の「現場」へ足を運べば業務内容の理解が深まり、部門間のいがみ合いは確実に減ります。

また、「現場」へ行かないで「数値」だけで判断していると大きな経営判断のミスを犯します。

私がかつて在籍した回転寿司の大手企業では、オーナー経営者が10年以上現場を見ず、「数値」だけで判断し、指示を出していました。その結果、商品の質はどんどん悪化し、店舗では廃棄率0%を目指した結果、回転寿司なのにレーンに寿司を流さなくなって急激な客離れを起こし、アッという間に赤字に転落しかけました。

現場で直接顧客・消費者に触れることで、消費動向の変化などを肌で感じられます。非科学的に感じるかもしれませんが、私はこの「肌で感じる」という感覚を非常に重視しています。「数値」に業績が現れる前の傾向を先取りして捉えることができるのです。

  1. 本質を見抜く力

「数値を見抜く力」「人を見抜く力」が代表的なものです。「数値」は事実です。しかし、現場では、どのようなことが行われた結果なのかが重要です。

以前在籍した企業では史上最高益を出しましたが、お客さまからは不満が噴出、従業員は疲弊し、会社へ不満を募らせ、結果、退職者が後を絶たずという状況でした。その3年後に赤字転落の危機に陥りました。

また、「数値」を見抜けなければ「不正」が行われているのも見抜けません。「人」の評価を見誤ると、従業員の不満が溜まり、生産性が落ちます。評価するときは、「人」のパフォーマンスをそのまま信じないことです。 

  1. 「問題の真因」から解決する力

多くの企業で業績が悪化すると、大半の企業は目先の数値を上げることに血眼になります。これでは、目先の大して上がらない業績を追いかけて社員が疲弊します。そして、疲弊する行動を続けても業績は上がりません。

肝要なことは、「問題の真因」を見つけ、その「真因」から解決する「仕組み」を構築することです。そうすれば、社員が疲弊しなくても、企業の業績、部門の業績は劇的に回復します。この手法で私は4社で業績のV字回復を成し遂げました。

失敗を活かす力を多く見かける一方で、部下が失敗すると怒りまくる経営者、上司がいます。このような経営者、上司の下にいたら人間はどうなりますか? 萎縮して、失敗しないことを業務の最重要課題とし、積極的な行動を取ることはなくなります。

すなわち、会社や部門が無気力な組織になります。せっかく時間とお金を掛けて失敗したのなら、もったいないと思い、問題の真因を見つけ出し、次に活かすことを考えるのが重要です。

5つの素養を、どのように磨いていくか

  1. 本を読む

20〜30代では、経験できることに限界があります。しかし、「本」を読むことで自分の考え方を広げることができます。また、自分に自信を持っている人でも、「まだまだ知らないことがあった」と自己の力不足を再認識でき、「成功」に対して慢心しにくくなります。

  1. 異業種の人と交流する

異業種の人と交わらず、自分の会社だけにこもっていると視野が狭くなりがちで、いつの間にか「会社の常識が世間の常識」と錯覚します。異業種の人と交わることで、絶対に視野が広がります。また、取引先の人に業務に直接は関係しないことでもいろいろ聞くと勉強になります。

  1. 相手の中にダイブする

これは、訓練が必要かもしれません。取引先、上司、部下など関係ある人の情報をできるだけ集め、できるかぎり相手に同化することで、何をすれば良いか、自ずと答えが出てきます。

孫子も言っています。「相手を知り己を知れば、百戦して危うからず」、と。

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