ログインして記事ブックマーク、コメント投稿などすべての機能を使う。

close

テーマ

成果を出し続ける自律型組織を作る3つのポイント

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
BOOK MARK

自律的に動き、成果を出す強い現場を作るためにはどうしたらいいのか。エグゼクティブとして数々の成果を挙げてきた平田泰稔さんに「強い現場を作る」をテーマに寄稿していただきました。

PROFILE

平田泰稔
平田泰稔
パーソルキャリア i-common登録
旭硝子株式会社にて十数年間、国内および海外の人事領域を経験。サクセッションプランや経営人材輩出のための制度構築、グローバ人事体制の強化、役員人事や報酬制度改定、事業戦略人事など、経営人事の側面から経営体質の強化を実施。日本カーバイド工業では、一部上場製造業の代表取締役社長として4年間経営のすべてに携わり、利益および財務体質の強化に取り組み、増益路線への道筋と財務体質改善を実施

自律的に動き、成果を出す現場を作るポイントは3つあります。

  1. 目標が明確かつ斬新で魅力的なものであること(歴史を残す)
  2. 上司(トップ)の心をつかむ内容の提案であること(強力な支援を得る)
  3. 構想に拡がりを持たせること(持続的な成果につなげる)

職場(現場)において日常的な業務をこなすことはもちろん重要ですが、それだけではやりがいや楽しさを見いだすことは難しく、大きな成果も期待できません。

私は赴任した職場で分かりやすく「歴史を残そう」とすることで、やる気と面白さを皆で共有しようと心掛けてきました。例えば、労務課長時代は「世間に例のない交代勤務制度の導入」を行いました。難しい反面、多くの職場で自律的な業務改善が進みました。これは従業員にとって負担はあるものの、それを上まわる魅力ある内容だったことが大きかったと考えます。

重要なのは、こうした大きな提案は上司(トップ)の支持、支援が不可欠であり、そのための説得が成否を分けることです。そうした状況を作り出すことが、自律的に動き出せる大きな動機になります。

人事部長時代は「ジョブグレード制やグローバル人事制度の導入」を果たしましたが、これは斬新であったこと、トップの全面支援が得られたこと、次々と構想を拡大し継続的でグローバルな戦略人事につなげたことが、自律的で成果を出す人事部門に転換していく契機になったのではないかと思います。

今後、経営人材を目指す方々にメッセージを送るとすれば、私の経験からは30代は評価を確立すべき時期だと思います。将来経営人材になるには、どうしても寄って立つ土台が必要になります。日本の企業はいまだに残念ながら飛び抜けた配置や活用は嫌う(できない)状況が多い。従って、目を瞑ってでも日常的な評価を着実に高め、裁量範囲を拡大していくことが大切です。

今や多くの企業で選抜育成やサクセッションプランが導入されており、そこに乗らないと話になりません。日常的な評価こそがその選抜基準のベースになっているのであり、これを軽視してはいけません。

加えて、人間力を磨くこと。経営人材にとって自己啓発は常識、業務知識は言うまでもなく十分あり、経営管理力や英語力については会社も支援してくれるでしょう。人間力は相手への影響力でもあります。一朝一夕には身につかないものではありますが、幅広い交友といわゆる教養がこれを下支えしているのではないでしょうか。

唐突に響くかもしれませんが、私は人間力のある方がトップに就くと、会社の格が上がり、不正が行われず、自律的に事業が展開されていくものと思っています。これからグローバルな事業環境が当たり前のように拡大していきますが、皆さんのうち一人でも多くの方がそれを乗り切れる人間力の備わった経営人材になってほしいと願っています。

最後に、私の経験は人事・労務の世界が大半でしたが、会社員生活の最後の4年間は上場企業(製造業)の社長の任に就くことができました。そこで最も強く感じたのは、トップは孤独だが面白いこと、自分の影響力は思っているほど大きくないこと、やりたいことを実現できる時間は極めてかぎられること、でした。

経営に携わることはもちろん責任を負うことですが、それは会社の方向をどう決めるかにかかっています。それを見極める能力はこれまでの蓄積に負うわけですが、むろん十分ではないし、人間力もはなはだ心もとない。ただ、それを補ってくれるのは「人脈」に尽きるのではないかと思います。

『“未来を変える” プロジェクト』の読者の皆さんは、高い志を持って精力的に人脈を広げ将来に備えるとともに、今の評価をおろそかにせず、確固たる土台の上に立って目指すポジションを手に入れてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
BOOK MARK

いいね!していただくと
最新記事をお届けします。

コメントを送る

関連する記事

連載一覧を見る

タグ

タグ一覧を見る