ログインして記事ブックマーク、コメント投稿などすべての機能を使う。

close

テーマ

出世したいなら、自分の今の専門性に媚びすぎないこと

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
BOOK MARK

『“未来を変える” プロジェクト』では、記事の制作段階でさまざまな方と議論し、フィードバックをいただきながら制作しています。高度経済成長期は、熟達した先輩社員の方法をいち早く習得し、成果につなげることが出世の近道でした。しかし、今は事業のライフサイクルが短くなり、既存のビジネスモデル上でのキャリアだけでは大きく出世することが望めない時代になってきました。では今後、「出世」を考える上で、どんな観点が大切になるのか。元大手飲料メーカーで役員を務めた方に「これからの出世」をテーマに寄稿していただきました。

PROFILE

元大手飲料メーカー役員(60代)
元大手飲料メーカー役員(60代)
(インテリジェンス i-common登録)
大手飲料会社へ入社。営業、マーケティング、物流部門にてマネジメントを経験。執行役員として商品・宣伝・営業・物流の4部門を統括。現在は、i-commonに所属し、顧問として活動中

私の古い出世の価値観

私は、大手飲料メーカーで役員という立場を経験しました。経験社数はその1社のみです。営業部、企画部、20年ほど前には3年間ほど人事部にも籍を置きました。

「役員たるもの、社内の業務に関しては知識を持っていないといけない」という文化がありました。人事部が設計した人事制度に沿った考え方なのですが、新入社員のころから先輩の進路を見て、「この人は出世するな」というものは見えていました。

私が新卒で入社した時代は大手企業に入って出世することが良しとされ、今では死語なのでしょうが、「出世街道」という言葉にもその考え方が現れていました。実は会社を離れるまでこの感覚が普通なのだと思っていました。

そんな古い価値観を持っていた私は人事部に籍を置いていたころ、転職者の採用にあまりポジティブなイメージを抱いていませんでした。どうしても「出世街道を外れた人が集まっているのでは」と、母集団を偏見の目で見てしまっていました。人事部の前のキャリアが営業職だったこともあり、営業職の採用となるとどれほどの実績を積んできたのかということばかりがコアな判断基準になっていました。

これも最近の話なのですが、また『“未来を変える”プロジェクト』を読んでいても感じるのですが、転職によるキャリアアップが「現代の出世」になっているような気がします。

高度な専門性は、勤続年数に勝る

私のいた企業では、出世=役職という席が用意されていて、誰がそこに座るのかを競っていました。

しかし、現代の出世においては、自分でポジションを作ることができる人間が評価されると感じています。今いる人員と同じ人員を増やしていきたい企業は、ほとんどないと思っています。職種プラスその人なりの専門性が評価される時代ではないでしょうか。

お恥ずかしい話ですが、私の現在の武器は業界での人脈くらいです。営業やマーケティングも専門的にやってきたつもりではいましたが、今になって客観的に当時の自分を思い出してみると、私よりも高度な専門性を持った若手の社員が、私をうまく使っていたなと思います。きっと専門性では、彼らにはおよばないでしょう。

今後はその専門性を磨き、社内でポジションを作るか、あるいは転職してさらに専門性を磨いてキャリアアップしていくかを判断する必要が出てくるでしょう。勤続年数では私におよばないものの、専門性では私に勝る若手は、まだ目立つ手法を知らないだけで多くいるでしょう。

どこまで専門性に媚びるか

専門性が重要になる時代ということは、現場ではたらいている皆さんのほうがご理解されていると思います。「あなたの専門性は何ですか?」という問いにすぐに回答できる方が、この『“未来を変える” プロジェクト』の読者の皆さまだと勝手に推測しています。

役員定年を迎えた先輩の立場から一つだけ注意させていただくとすれば、「どこまで今の専門性に媚びるのか」ということです。今お勤めの企業の中である程度のポジションをつかみかけている高度な専門性を有している皆さん、「次の一手」をどう打つかが重要です。

媚びすぎないことがこれからの出世に大きな影響を与えると私は考えます。

【 本記事の読者にはこちらもお薦めです 】
▼社会的ネットワーク理論で考える「新卒1年目のはたらき方」
個人と企業が絆を築くメカニズムを深掘りします。
https://mirai.doda.jp/theme/essence/new-graduates/

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
BOOK MARK

いいね!していただくと
最新記事をお届けします。

コメントを送る

関連する記事

連載一覧を見る

タグ

タグ一覧を見る