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悩むことは悪くない。“もやもや”から学ぶ、良い悩み方

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“未来を変える”プロジェクトでは、イベントに参加いただいた方に、ご自身の経験を踏まえた記事を“社外編集長”として執筆いただいています。
本記事では、人の行動変容を支援するウィルソン・ラーニング ワールドワイド社に勤める小谷さんに、仕事における“もやもや”とした悩みとどのように向き合い、そしてもやもやとした悩みからどう学びを得ていけば良いのかを執筆いただきました。

PROFILE

小谷美佳
小谷美佳
ウィルソン・ラーニング ワールドワイド株式会社 HRD事業本部 アジア担当
ウィルソン・ラーニング ワールドワイド株式会社に新卒で入社。入社6年後、「自分の世界を広げたい」という思いから、ソーシャルメディア系ベンチャーに転職し、新規事業立ち上げを経験。様々な人と関わる中で能力開発の重要性を再認識し3年後にウィルソン・ラーニングに戻る。「人と組織のこれから」について試行錯誤中。

一度納得したつもりでも、また同じことに“もやもや”と悩み続けた経験はありませんか。または、あなたのまわりで悩みを抱えていそうだけどうまく相談できずにいたり、自信を無くしてしまっている人はいませんか。

私も「あのとき、違う方法をとってもよかったな」「最近の自分はチャレンジが足りていないんじゃないか」と悩むことがあります。悩みごとを抱えているテーマが特に答えがあるわけではない場合、禅問答のように問いを繰り返すこともあります。しかし、ひとに相談すると「まじめ過ぎ」と言われ、悩む必要のないことを悩んでいるのかとヘコむことも少なくありません。

しかし、悩むことは悪いことなのでしょうか。たしかに悩んでいるときは苦しいのですが、過去を振り返るとそのときの経験がいまの自分を作っていると自信を持って言えます。

「悩んでいることに悩んでいる」とよく相談されるのですが、それは決して悪いことではありません。なぜなら、悩むということはそのひとが成長している証だからです。答えを出せずにいる自分を否定する必要はまったくないのです。

「悩む」という行為にはポジティブな側面もあります。

本記事では、いかにして悩むことをポジティブな経験にするか、ネガティブな経験にならないために何を気をつければよいのかについて、ビジネスパーソン160名を対象に実施したアンケートの結果から考えます。

本記事の構成です。

INDEX読了時間:5

それでは、本文です。

ビジネスパーソンの89%の人が“もやもや”と悩み続ける経験をしていた

アンケートで「仕事で“もやもや”と悩み続けた経験があるか」という質問を投げかけました。その結果、89%の人が経験したことがあると答えました。

そして、“もやもや”を経験したことがあると答えた人のうち、64%もの人が“もやもや”をポジティブ(10段階評価で7点以上)に捉えていることが分かりました。

“未来を変える”プロジェクト 賛同者160名へのWebアンケート
“未来を変える”プロジェクト 賛同者160名へのWebアンケート
挑戦できる何かがあるというのは幸せなことだし、成長のきっかけにもなるから(20代後半 男性)
幾度となく直面した”もやもや”体験乗り越えて、いまの自分があるから(40代前半 女性)

一方で、”もやもや”が「苦しかった」という声もいくつも挙がりました。

悩んだ経験は、その後の人生に大きな糧となって残ると思うので、非常に良いことだと思う。 ただし、悩んでいるときは精神衛生的にも良くないし、実際に辛いし、個人的には積極的に体験したいと思わないので、若干ネガティブにも感じますも含む(30代後半 男性)
”もやもや”は「現状を変えたい」という直感からのメッセージであるためポジティブに捉えるが、それが長期におよぶと自分の気持ちと現実とのギャップに疲れてしまう(30代後半・女性)

ここまでご紹介した「ポジティブ」に捉えられるようになる“もやもや”と「ネガティブ」な印象で終わる“もやもや”は何が違うのでしょうか。

悩み続ける自分を追い込み過ぎると悪循環が生まれる

「悩んでいる、ぐるぐると同じことを考えている」=「成長していない」もしくは、「自分はだらしない」と思ってしまうことはありませんか。

私自身は、自分への問いに即答できていないことへの苛立ちを感じたときに、悩む自分に対して自己嫌悪に陥っていました。そういうときほど「早く結論を出さないといけない」と焦り、疲れていても活動量を増やして自分を追い込んだり、悩むことに疲れて「誰にも会いたくない」「人に相談しても意味がない」と殻に閉じこもってしまっていました。

アンケートでも“もやもや”をネガティブに捉えている人の中で、このような意見がありました。

なかなか他人と悩みを共有できるタイミングがなく、自分だけ?と思ってしまう(30代後半 男性)
“もやもや”によってエネルギーレベルが落ちる。目の前の仕事に集中できなくなる。その結果、その仕事でまわりや上司の評価を得にくくなる(40代後半 男性)

何が悩みなのかもわからないくらい”もやもや”しているときこそ、心理的に孤独になり悩み続ける状態に陥ります。

また、不安や悩みと向き合い続けるためには、いつもより多くのエネルギーを必要とします。なぜなら、これまでにない答えを生み出そうとしているからです。

脳は、既存の「AかBのどちらか」という枠組みで物事を理解をしたがりますが、悩み続けるというのは、脳が既存の枠組みで判断できずにいる場合です。

ですから、それまでの自分とは異なる選択肢を見つけ出すため、通常の判断よりもエネルギーが必要になるのです。そのため“もやもや”状態にあるときほど適切な睡眠や食事をとり、エネルギーを蓄える必要があります。

停滞感を感じたときは成長のとらえ方を変えてみる

同じことに悩み続けているとき、ひとは本当に何も成長していないのでしょうか。しばらく経って振り返ってみると「なぜあんなに悩んでいたのだろう」と不思議に思うほど、たいしたことではなかったことはありませんか。

同じことを繰り返しているようでも、悩み続けた結果、以前とは異なる考えや行動し始めていたら、その期間は何もしていなかったのではなく、実は変化が生じていると言えます。下の図のように、自分を上から観察したら変化が見られなくても、横から観察したらそうではない。自分は成長していないのではなく、自分の成長に気づいていないだけなのです。

「すぐに答えを出してもまた悩む」という場合は「自分が優柔不断だから」ではなく、早急に出した結論が適切だと思えない“なにか”があり、これまでにない解決策を見出すために必要な時間なのだと考えてみてはいかがでしょうか。

一方で、”もやもや”し続ける期間は決して楽ではなく、その苦しさから少しでも早く逃れたいのも事実です。では、“もやもや”を乗り越えるためにはどうすればよいのでしょうか。

自分が過去に経験したことのない悩みは、一人で抱えていてもなかなか状況は変わりません。新しい知見を得るために行動を起こす必要があります。

それには勇気が必要ですが、すぐに始められる行動として、自分が悩んでいることをまわりに伝えることをお薦めします。

「こんなことで悩んでいるなんて、馬鹿にされるかな」「相談したら相手を不快に思わせないかな」と不安になりますよね。

しかし、悩んでいることを隠さずに、オープンにすることで、思わぬところから助け船を出してもらえたり、自分の思い込みを指摘されて別の解決の方法を考えつくことができたり、相手からヒントをもらえなかったとしても自分の状況をひとに話すことで整理できたりします。

実際にアンケートでも“もやもや”をポジティブに捉えていたひとはこのように回答しています。

人生悩んで当たり前、悩まない人生などあり得ない。”もやもや”は真剣に仕事について悩んでいる証拠。問題は、その後の行動です。馬鹿言って騒げる友達がまわりにいるかいないかで決まる。”もやもや”しているときは、正常な判断はできない。「人に相談できない」なんて考えるひとは”もやもや”しない。普段の生活の中で、一緒に愚痴ることができる仲間がいて、自分は一人ではないことが分かれば助かる(60歳以上 男性)
一番恐ろしい状況は、(中略)自分が弱いということを露呈したくないというプライドに邪魔されて誰にも相談できなくなるような負のスパイラルに陥ることではないでしょうか。(中略)「1. 自分が思うほどまわりから別にすごいと思われてないし、期待も注目もされてない」「2. 迷っている事実すら発信しないと、かえって自分が何も考えてないとみなされてしまう」「3. 上司もこの課題が難しいことは認識しているはず。期待を1ミリでも上回ればそれで合格点だ」ということを認識すれば楽になると思うのですが、弱気なときには自分をそこまで導けないことが多いのでしょう(40代前半 男性)

私も「常に成長し続けなければならない」という価値観にとらわれて自分を追い詰め過ぎた経験があります。当時は落ち着いて考えられる状況になかったため、自分が独り相撲になっていることにまったく気付きませんでした。

そういう状態になる前に「小出しに助けを求めてみる」というのは、私が経験から学んだネガティブな悩みに陥らない有効な方法の1つです。

“もやもや”を通じて、自分の可能性を広げていく

「考えすぎだよ」「もっと気楽でいいのに」と言われると、悩んでいる自分を否定される感覚はありませんか。

しかし、悩むということはそれだけ真摯にそのことと向き合っている証拠です。

それは悪いことでしょうか。私はそうは思いません。

体を壊すような悪い悩み方は避けるべきですが、適切に体と心を休め、まわりの助けを得ながら、答えが出ない状態と向き合い続けることで自分の可能性を広げていくことができます。

あの頃感じていた”もやもや”の正体は、その後何度も似たような”もやもや”を越えるたびに明らかになっていきました。僕の場合は「他者からの評価のために生きる自分」という”牢獄”でした。越えるべき”他者”が幾重にもあり、似たような経験を繰り返していますが、”もやもや”と出会うたびに自分を取り戻していくように感じています(50代前半 男性)

悩み過ぎる性格も個性。それだけ成長・改善意欲が強いとも言えます。

「悩む」という行為を否定するのではなく、受け入れてうまく付き合っていくことで学びも増えます。あなたも“もやもや”との付き合い方を見直してみませんか?

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