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ユニリーバとFiNCの取締役に、最高に集中力を高めるマインドフルネスを実践しているか聞いてみた(前編)

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究極のマインドフルネスという集中状態に入るための3つの条件、

  1. 高いストレス・不安
  2. リラックス
  3. やるべき行為への集中

という内容は、多くのビジネスパーソンにインパクトを与え、その紹介記事はFacebookいいねを3,000以上集める、大反響を呼びました。

ハイパフォーマーだけが実践する、本当のマインドフルネスの活かし方

そこで本記事では、トップパフォーマンスを上げているビジネスパーソンがこの「高いストレス・不安」と「リラックス」の組み合わせを本当に実践しているのか、深掘りしてみました。

登場いただくのは、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総務本部長の島田由香さんと新進気鋭のモバイルヘルステクノロジーベンチャー株式会社FiNCの取締役CTO南野充則さんの二人です。

島田由香さんと南野充則さん

今回の構成です:

INDEX読了時間:5

※後日公開予定の後編では、島田流仕事術を中心にご紹介いたします。

ナチュラルボーン経営者、FiNC南野さんの背景

今回の対談は、まずユニリーバ島田さんが初対面である南野さんのことを深掘りするところからスタートしました。

島田  南野さんのご出身はどちらですか。また、どんな生い立ちだったんですか?

南野  出身は、大阪です。父は会社員、二人の祖父は、一人が起業家、もう一人は地主で、放任されて、育ちました。起業家の方の祖父は、50人ほどの規模のカステラ会社を経営していました。

島田  おじいさまの影響は、あったんですか?

南野  祖父の影響は大きかったです。小さいころから「リーダーシップとはな・・・」といった難しい話を祖父からよく聞いていて、「何言ってるんだ?」って思っていました(笑)

島田  そうなんですね。いいですね。ところでいつからシステム開発のことを学び始めたんですか?

南野  本格的にシステム開発に関わったのは大学に入ってからです。高校生の頃から将来は起業しようと思っていたのですが、自分がまったくの世間知らずの学生だったので、飲食店のアルバイトから始めました。没頭しすぎて、気づいた頃には店長になっていたのはいい思い出です。

ただ、このままでは、起業に結びつかないと思い、インターンに参加するようになって、そのときに、株式会社イトクロさんのコンテストで優勝して、自分のビジネスアイデアを採用してもらいました。それで、初めて外部にシステムを発注しました。が、これがまったく動かない。そのとき誓いましたね、「一生、システムは外注しないぞ」って(笑) 友達が一人、技術系のインターンをしていたので、二人で死にもの狂いで、なんとか動く状態まで持っていきました。

これがシステムを本格的に触りだしたきっかけですね。そこから自分の会社を起業して、大手のコンビニなどのシステムをつくったり、2〜3人で受託開発を始めました。

自らのキャリアを天職と語る、ユニリーバ島田さんの背景

南野  僕からも島田さんのこと、聞かせてください。いま、どんなお仕事をされているんですか?

島田  今は、ユニリーバで人事、総務を担当して見ている役員メンバーの一人です。専門は人事。人のやる気、リーダーシップ、Well Beingなどです。どうやって、人のモチベーション、パフォーマンスを引き出していくのか、ということにフォーカスしています。大学時代から組織・人事を学んでいて、SFCの花田先生の下で学んでいました。

南野  なるほど。ユニリーバに入社する前は、何をされてたんですか?

島田  ずっと、人事・組織関連ですね。最初は人材派遣会社に入社しました。そこで4年が経過して留学し、アメリカで組織心理を勉強しました。とにもかくにも、私にとっては「一人ひとりのモチベーション」というのが、なにより重要なんです。

その後、帰国して今度はGE(ゼネラル・エレクトリック)に人事として入社。HRLP(HRリーダーシッププログラム)に参加して、アサインメントではセールス・マーケティングなどもやらせてもらいましたが、基本は一貫して人事ですね。そして、現在のこの会社に至る、という流れです。

南野  FiNCも人がどんどん増えていって、最初7人だったのが現時点で150名ほどまでに増えました。僕は技術開発部門を統括しているんですが、そこのメンバーも現時点で40人ほど。とにかく、人のマネジメントが重要ですので、島田さんのお話はとても興味深いです。島田さんは、今の組織をどうしていきたいとか、次の概念はどうしようといったことは、考えているんですか?

島田  ホント、いつもそれを考えてわくわくしていますね。新しい企画をつくる、制度をつくる、モチベーションを高める。そういう意味では、日々いろいろな新しいものを試し続けている感じです。日本のユニリーバの組織は、そういった新しい試みを行っていくにも、巨大すぎず、小さすぎず、ちょうどいいサイズだと思うんです。次から次に、新しいアイデアや試みを社内に問うてみて、よさそうならすぐ展開。それをやらせてくれる環境に感謝しています。

きっとこれって、私の天職なんだなって、いつも思います(一同、感心)。

南野流:ストレス・プレッシャーとリラックスをちりばめる仕事術

島田  今日のテーマは「プレッシャーとリラックスによる集中」なわけですが・・・(と、ホワイトボードに描かれたグラフを眺めながら)

マインドフルネスになるための3つの条件

島田  誰もが気づいていない自分なりの仕事のやり方をもっているんだと思うんですよね。南野さんは、どうですか?

南野  締切をタイトにひく、多少無理やりにでもイベントを作って、メンバーが同じ方向に向かうように仕向けたりします。あと、自分の仕事を剥がしてみたりします。例えば、僕にボールが集まらないように、パスが来たら、すぐに他にパスを出したりしています。

島田  私も似ていて、何かを作ったら、すぐに人を巻き込んだり、渡したりします。

南野  目標や目的がないとなかなか組織も動かない、自分もそうですね。

島田  それって、盛り上げていって、ガーッて進める感じですよね。逆に気を抜く、リラックスするという瞬間は?

南野  最後のゴールは、みんなで飲みに行くっていう瞬間ですね。みんなでお疲れって言いながらリラックスして過ごしています。

島田  スポーツとか、マッサージとか、旅行とか、そういう心も身体もゆったりさせたりすることはないんですか?

南野  ジムに行きますね。週に4回くらい行っています。

島田  えっ、それって毎朝何時に起きて、何時くらいに寝ているんですか?

南野  睡眠時間は4時間くらいで、朝は8時に起きますね。

島田  じゃあ、夜中の4時くらいに寝るってこと!?

南野  はい。朝、業務処理して、ミーティングを昼にやって、そこで出てくるタスクを消化。22時にジム。それで帰宅して仕事をチェックして、4時に寝ますね。プラスオンで追い込んだりもします。よっしゃ、あと2時間でやろう!とか(笑)

島田  すごい・・・ ひらめきがくる瞬間は?

南野  一週間くらいモヤモヤ考えていて、チームミーティングとかで、こういう概念だよ・・・ というふうにメンバーに話をしていると、「キタ!」という瞬間があります。こういう方向でいったら、いけるんじゃないか? となるんですよね。ホワイトボードに書いていたら、「あ、できるやん」となって、みんなも「それそれ、いけますよね」となる。

島田  ひらめきの共通点はありますか?

南野  チームのみんながモヤモヤしていることです。みんなでブレストとかして考えているうちに徐々に、方向性とかも一致していくんですよ。「おまえもそう思ってる?」「あ、おまえもか?」って。

島田  集合意識が活性化するのかな?

南野  ですね。アプリをどう使ってもらえるかとか、ユーザーが使う導線をどうするか? とか。この機能はこういう役割で、こう流れていて、こう喜ぶよね、というふうにみんな同じことを言い始めるんですよ。

南野充則さん

島田  この図でのプレッシャーやストレスは、どこで感じますか?

マインドフルネスになるための3つの条件

南野  ビジョンを大きく掲げていることもあって、まわりからの期待と、会社の現在地が違うことにプレッシャーを感じます。まわりからの期待でいうとFiNCはもっと速く成長しなければならないと思っているんだけれど、それにはまだ足りていなくて、ビジョンや目標から逆算して1カ月先までにここに到達しないと、というふうにプレッシャーにしています。

島田  ご自身で経営されている会社ですよね。より期待値と差が、ぐっとプレッシャーとしてくるんでしょうね?

私も経営メンバーの一人ですが、よほどのことが無い限り、ユニリーバという会社が潰れるということはないんですよね。グローバルからみたキャッシュとか、そういう不安はない。そこは多分、南野さんの状況とは違うからこそ、プレッシャーのかけ方についてとても興味深いです。プレッシャーとストレスって、違うんですか?

南野  自分がどれくらいいけるかという追い込みなので、一緒だと思います。自分は無理、と思ったりもするけれど、それをポジティブに変えていくようにしています。チームメンバーみんなにも、ポジティブに捉えてもらえるようにしています。

島田  どうやって、ポジティブに?

南野  できているイメージ、成功しているイメージをもつようにしています。だから、飲み会を設定するのかもしれないですね。チームメンバーが喜んでいるイメージを大切にしています。

島田  リラックスする・軽減するというのでいけば、飲みにいくもあるし、ジムもそれに当たるんですね。他には、何かリラックスという意味でされていますか?

南野  昔、参加していた経営者のピアメンタリングの会ですね。経営者同士で定期的に毎週集まり、お互いにどうなんだというのを話し合っていく場に参加していました。

※南野さんが参加していた「ピアメンタリング」の場の詳細は、ライフハッカーのこちらの記事をご参照ください。

島田  参加者として、共感できますね。一週間に一回とまではいきませんが、私も2〜3週間に一回人事や組織関連仲間同士で集まっています。それをやっていくと、面白いことに結果としてできることが増えていくんですよね。パワーが上がるというか、つながりが広がっていくというか。やっぱり安心、安全な場をつくっていくのが大切ですよね。

南野  そうなんですよね。そういうのが、よかったですね。

島田  安心、安全をつくっていく場を、ユニリーバでもトレーニングから取り入れているんです。部門をまたいで、場がどんどん作れるようになっていくんですよね。自分自身がどのように自己開示していくかが学べるので、パフォーマンスが上がる社員が増えていくんです。

南野  言われてみれば、会社でもピアメンタリングはできますよね。島田さんは会社でそういった実験をするとき、どうやって始めるんですか?

島田  実験は、これだと信念がある場合、共感する人が数人いたらすぐやっちゃいますね。社内から反対されることもありましたが。新しいことは反対されることが普通なので。(後編へ続く)

島田由香さん

前編のまとめ

スタートからテンションが高く始まった今回の対談。後編では島田さんによる、個人的なキャリア上でのハイプレッシャーと、ユニリーバで日々実践しているストレス・リラックスに関する実体験を、ご本人の仕事ぶりとあわせて紹介していきます。

ここまでの前編の内容、南野さんの経験を中心に整理すると、以下のようなTipsがありました。

■仕事上でのプレッシャーの作り方

  • ちょっと短め、1カ月程度の感覚で主体的に締切をつくり、そこに向けて自分自身やチームを追い込んでいく
  • 長期のプレッシャーという観点で、会社・組織の理想的な成長スピードをイメージし、そこに向けた差分や乖離をプレッシャーの源とする

■仕事上でのリラックスの作り方

  • 日々せまり来る締切の中で、毎日時間がブレにくく、習慣化しやすい時間帯にジム通いを入れることで、リラックスし、脳を解放できる時間を組み込んでいる
  • チーム全体での「成功イメージ」を創り出し、共有するためにも、飲み会などで楽しい時間を意図的にとる

■ストレスとリラックスの組み合わせによってもたらされる状況

  • 常に自分自身、およびチームが、現在取り組んでいるテーマについて、モヤモヤと考え続ける状況がつくりだされる(短期なので、そこから意識が外れない)
  • あるとき、そのモヤモヤが臨界点に達し、アイデアや考えが、チーム全体で自然と収束する状況に至ることができる

それでは、さらにヒートアップしていく後編を、どうぞお楽しみに。

PROFILE

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総務本部長 島田由香
島田由香
ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総務本部長
日系人材ベンチャーに入社。2000年、コロンビア大学大学院留学。2002年に組織心理学修士を取得し、米系大手複合企業入社。2008年にユニリーバ入社後、R&D、マーケティング、営業部門のHRパートナー、リーダーシップ開発マネジャー、HRダイレクターを経て、2013年4月に取締役人事本部長に就任。学生時代からモチベーションに関心を持ち、キャリアは一貫して人・組織に関わる。マインドフルネスNLP®️トレーナー。
株式会社FiNC取締役CTO 南野充則
南野充則
株式会社FiNC取締役CTO
1989年生まれ。東京大学工学部卒。大学在学中に株式会社MEDICAなど2社を創業する。また株式会社イトクロより出資を受けソーシャル就活サイト「JOBOOK」開発。 東京大学在籍中に「再生エネルギー蓄電池導入シミュレーションの開発&研究」というテーマで国際学会で世界一の座を争い「BEST STUDENT AWARD」を受賞する。 その他にも薬価検索サイト「MEDICA」、大手コンビニチェーンに導入されているOTCレコメンドシステム「ANZOO」、無電化地域向け電力管理アプリ等の開発も手がける

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ハイパフォーマーだけが実践する、本当のマインドフルネスの活かし方
マインドフルネスのフレームと具体的なアクションをご紹介します。
https://mirai.doda.jp/theme/wellness/mindfulness/

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